「緑の土地のジャン」というチョク・ギュゼルな名前を持つオッチャンのバーラマ(高音域サズ)奏者〜アーシュク、ジャン・イェスィルユルトの2016年作。高音部で基音をツラツラとかき鳴らしつつ(通奏低音ならぬ、通奏高音?)、ウズン・ハワを思わせる即興的なコブシを回す。サズの他、ズルナも通奏高音に加わり、曲のジャンルも「ボスポラス調」「ゼイベキ」など多彩 …
続きを読む「緑の土地のジャン」というチョク・ギュゼルな名前を持つオッチャンのバーラマ(高音域サズ)奏者〜アーシュク、ジャン・イェスィルユルトの2016年作。高音部で基音をツラツラとかき鳴らしつつ(通奏低音ならぬ、通奏高音?)、ウズン・ハワを思わせる即興的なコブシを回す。サズの他、ズルナも通奏高音に加わり、曲のジャンルも「ボスポラス調」「ゼイベキ」など多彩 …
続きを読むクルド人男性二人、女性一人の民謡三人組ミラーズ・トリオの2016年初アルバム。サズ、タンブール、セタールなど弦楽器に加え、エルバネと呼ばれる大型のフレームドラムを抱え、トルコ東部からカスピ海、ホラーサーンに至るクルド民謡を歌います。こうなるとトルコ音楽というよりも、イラン音楽のように聞こえますが、女性も交えた三者三様の歌声が立体的で、最後まで緊張感を保ったま …
続きを読む1983年ドイツ生まれのコチギリ人(クルド系少数民族)美人歌手ラーレ・コチギュンの2016年初アルバム。若いのに、サバハット・アクキラズにも似た渋めの歌声で、トルコ東部シワス地域に伝わるクルド〜アレヴィーの民謡、新曲をギターとサズを抱えて歌っています。
続きを読む>こちら(ご参照下さい、取り上げられた作曲家こそ多少違え、基本的に前作と大きく変わらぬメンバー、方向性において作られた制作された本盤です)に続く2作目、昨年末、トルコ航空 / トルコ文化省のアラトゥルカ・レコーズの面々が来日してくれたのも記憶に新しいところ(日本トルコ友好125周年記念コンサート)!SP時代のトルコ古典音楽の流麗な達成を現在に再現させる試みの …
続きを読む既に1940年代後半にはモロッコのタンジールを終生の地と決めていたNY生まれの作家、作曲家のポール・ボウルズ(1910-1999)が、1959年の7〜12月にかけ、米国議会図書館 (the library of congress) 後援のもと、モロッコ固有の伝統的音楽をフィールド採取した音源です。1972年に2LPとしてまとめられていた既発音源に、議会図書館 …
続きを読むヴェテラン〜女性歌手、大人のターキッシュPOPということに。09年以来の新作です。 1. Küçük Bir Aşk Masalı ( Düet : Cemil Demirbakan ) / Tutamıyorum Zamanı 2. O Yaz / Hasret / Güller Ve Dudaklar 3. Çocuklar Gibi ( Düet : …
続きを読む★アルティョム・マヌキアン『シチズン』 ジャズを基軸に、アルメニア音楽~クラシック~エレクトロニカ/ヒップホップを自由自在に融合させる驚異の若きチェロ奏者、アルティョム・マヌキアン。アルメニアで生まれ、2011年にLAへ移住。ティグランやバハグニといったLA発アルメニアン新世代派としてジャンルを超えて大注目を受ける演奏家。強靭なソロが始まる冒頭曲から、ダビー …
続きを読むUKオネスト・ジョンズによるアラブ古典声楽SP発掘、現在のシリア、レバノン、パレスチナ、エジプトといった地中海東岸地方〜レバントに残された、今世紀初頭録音を2枚組のLPで(vinyl only)。 Disc 1 A1. Farjallāh Bayḍā – Yā zēn yallī ‘ala qatlī A2. Aḥmad al-Shaykh &# …
続きを読む2003 年ムスターファ・サイードがカイロで結成した「アシル・アンサンブル」による、7世紀に遡る「外套の詩=ブルダ」(預言者マホメットが詩人カブ・ビン・ツハイールに贈った外套に由来する)の音楽。その詩は19 世紀までいろいろな詩人によるヴァージョンが作られてきましたが、ムスターファ・サイードは1977 年カイロ生れの若き詩人タミン・アル・バルグーチによる「ブ …
続きを読むトルコのイスラーム教アレヴィー派の吟遊詩人たちを集めたコンピ盤第二弾、名門kalanからの二枚組です。民謡テュルキュの担い手であったアーシュクたちの多くはアレヴィー派でした。少数派であるだけに音楽の伝承に力を注いだとも言えます。 cd 1 1. ömür bahçesi – erkan oğur- i.hakkı demircioğlu 2. kâinatı …
続きを読むCompilation”Le Meilleur du Raï” ライこそすべて! 2016 年1月29 日にパリ・ゼニットで開かれた大イベント『ライの30 年』(19 時〜夜明けまで。出演アーチスト50 人)記念イシュー5CD ボックス。そろそろライを本格的に聞いてみようか、という方、あるいは、21世紀のライをチェックしてみようか、と …
続きを読むやっぱりイイですねえ、アイリン・センギュン・タシュチュ、とうとう信頼のレーベル KALAN からのソロ〜最初っから KALAN で出しとけばイイものを…。というわけで、余計なモノが何もアリマセン! 直球勝負のトルコ古典声楽アルバム! ただただオスマン伝来の歌心、端正に、そして淡々と綴ってくれる歌謡アルバム。
続きを読む全国555人のタルカン&全国55人のゼキ・ミュレン・ファンの皆さま、大変お待たせしました。「トルコの及川光博」ことタルカンの5年ぶりの新作はなんと芸術歌謡「サナート」のカヴァー集です。 サナートは、オスマン帝国の宮廷で活躍していた古典音楽家たちが、1923年の帝国崩壊とともに野に下り、イスタンブル新市街ペラ地区の高級ナイトクラブで歌い始め、次第に歌謡曲化した …
続きを読むいにしえのセファルディ・ソングを古楽器と共に再現した意欲作! 15世紀のイベリア半島にて起こったレコンキスタ(キリスト国土再征服活動)によってその地を追われたユダヤ教徒〈セファルディ〉たち。そんな彼らが移り住んだ様々な土地にて代々受け継いできた歌の数々を、モロッコ出身の伝統楽器演奏家/作曲家アンリ・アニェル率いるグループによって再現したのがこのアルバムだ。ア …
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