DAG TENERE / ISWAT

>こちらで紹介されていました(無断リンク陳謝&感謝)!流石、これは見っけものですねえ、ニジェールをベースにブルキナ・ファソ、マリ出身のトゥアレグも集ったグループとのこと。このダグ・テネレ、ちょっとコレまでの砂漠のブルースとは違う感じですね、…う〜ん、というより、その“ブルース”という言葉が、このダグ・テネレの音楽をストレートに受け取るのを、ちょっと邪魔をしているという感じでしょうか?
いわゆる、北米の黒人ブルースで言うところの “ブルース” というと、嘆きであるとか、憂鬱であるとか、そういう生きている上での齟齬みたいなところから生まれるイメージがありますが、この音楽は嘆きとか憂鬱とか、そういうところから生まれた感じじゃないですよね。
どちらかといえば、ノスタルジーとか郷愁とか、あるいは諦観?みたいなところから生まれた音楽、という気がします。要するに、それは bunbobni さん言うところの “アソウフ (assouf) ” の情感と受け取ってみれば、何だか、視界が開けたように、本作がよ〜く聞こえて来るということは、あるかも知れません。
って、何を今さら、ということにもなるわけですが、何しろ当方、長年、嘆き&憂鬱系ブルースを囲って生きて来たもんですから、無意識に、そっち方面を経由した耳で砂漠のブルースを聴いて来たよーな気もします…。
ま、でも、そういうことはともかくとしても、その、訥々と語るような歌声と祈るように繰り返されるコーラス、丸みのある打楽器音や水太鼓の小刻みなリズム、そして、時に綺羅びやかに、時にミュートされて交わる2本のギター、地を這ってウネルようなベース、ギミックなし、特にリキむところのない、淡々とした反復を繰り返す本CDの演奏を聴いていると、何だか、どこまでも広い砂漠の、暮れていく空をじっと眺めているような気になります、よね?

1.Derhanin 1:18
2.Tihoussay Tenere 3:38
3.Tabsit 3:06
4.Koud Edhaz Emin 4:09
5.Anna 3:57
6.Iswat 1:38

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