>★ アンゴラがポルトガルから独立したのは1975年、が、その後は内戦が勃発、02年に一応の休戦協定が締結されるまで(1961年のアンゴラ独立戦争から)約40年もの間、国として混乱が続いたことになります。音楽どころではなかった、というようなことは以前にも触れたかと思いますが、とはいえ、その40年間にもライヴやラジオを中心に音楽がやむことはなかったわけで(レコードはシングル録音中心)、本盤は、そんな内戦時代の最後期にアンゴラで流れていたヒット曲集ということだと思います。多くは90年代後半、未だ続く内線のさなかの数少ない楽しみとして、人々の暮らしを彩ったセンバ、メレンゲ・アンゴラーノ、そしてキゾンバということになります。
ところで、CDタイトルの ”ケタス” というのは、アンゴラにおいて ”音楽” を意味する言葉、なので、直訳すれば「バンドの音楽」というマの抜けたタイトルのオムニバス、ではありますが…、にしては、耳をふさいでうずくまる木像を配したジャケ、意味深なのか、それとも単なる伝統工芸なのか、それもよくわかりませんが、そーゆうことはともかく、ここに並んだ内戦時代の録音群があってこその、現在のアンゴラ音楽シーンの活況を納得できるCDかと。
1 Kandengue / Nando Quental 4:59
2 Zangado / MGM Zangado 5:12 (1996)
3 Cazumbi / Paulo Flores 5:25
4 Despedida do Lar / Beto Cruz 6:26 (1994)
5 Esperança Moribunda / Don Kikas 4:49 (1997)
6 Marika / Hélvio 4:05
7 Merengue da Nany / Nany 5:48 (1997)
8 Minha Sogra / Alvarito 5:40 (1998)
9 Ngaxi / Kristo 5:08
10 Fato / Lutchiana 100% 4:57 (1999)
11 Butenen Loco / Angelo Boss 4:23