★サーガラ/3
カルナータカ音楽とエレクトロニックとの融合が、インド音楽を未来のステージへと導く!
南インド古典音楽《カルナータカ音楽》を基盤に、エレクロトニックなテイストを加えたサウンドでいま世界中から大きな注目を集めているのが、このサーガラ(Saagara)という新進気鋭のプロジェクトです。これまでに2枚のアルバムを残してきた彼らが、現在もっとも大きな影響力を持つドイツのワールド・ミュージック・レーベル“Glitterbeat”から新作をリリースすることになりました。
サンスクリット語で“大海”を意味するサーガラは、ポーランドの首都ワルシャワを拠点にする音楽家/プロデューサーとして世界的な活躍をみせるヴァツワフ・ジンペル(Wacaw Zimpel)を中心に、ガタムと呼ばれる壺状の打楽器を主に演奏するインド人パーカッショニスト、ギリダール・ウドゥパ(Giridhar Udupa)と共に10年以上前にスタートさせました。そしてイギリスの電子音楽アーティスト、ジェイムズ・ホールデンやサム・シャクルトンとのコラボレーションを通じてさらに洗練された電子サウンドに磨きをかけたサーガラは、これまでに“Saagara”(2015)、“2”(2017)というアルバムをポーランドのローカル・レーベルから発表。そして前作から7年の歳月を経て、今回このサード作のリリースに漕ぎ着けました。
サーガラの音楽は、西洋音楽のメロディ/リズムの概念と、インド伝統音楽の二大潮流のひとつであるカルナータカ音楽との融合を目指して作られた名盤“Shakti with John McLaughlin”(1976)と同様のコンセプトが根底にありますが、さらに彼らはギリダール・ウドゥパのほか、マイソール・N・カルティック(ヴァイオリン)、アグ・ババ(カンジラ)、K・ラージャ(タヴィル)という腕利きのインド人音楽家が加わることで、カルナータカ音楽ならではのエッジの効いたリズムと伝統ヴァイオリンの演奏、ジンペルのクラリネット、そしてエレクトロニクスがシームレスに同期され、現代性の高いインディアン・インストゥルメンタル・ミュージックを構築することに成功しました。ちなみに本作トラック1についてジンペルは「座って聴くのではなくダンスフロア向き」とし、そのサウンドのことを“interstellar folk”(インターステラー・フォーク=宇宙空間のフォーク)と表現するなど、そのサウンドはアンビエントやクラブ・カルチャーとも親和性の高いものと言えます。
まさにカルナータカ音楽の伝統に電子音楽の技術を融合し、宇宙的なトランス・ミュージックを展開する本作。伝統と未来の境界線は完全に無くなり、南インド古典音楽の新たな幕開けをここで告げています。 (メーカーインフォより)
●日本語解説/帯付き
1. God Of Bangalore
2. Sunbeam Spirits
3. The Rite Of Rain
4. Northern Wind Brings Redemption
5. Where Is That Blossom
6. Earth, Water And The Holy Groove