アンカナーン・クンチャイ with ウボン・パタナー・バンド ストア / イサーン・ラム・プルーン

☆ Isan Lam Plearn 〜エム・レコードより
映画『バンコクナイツ』エンディング曲「イサーン・ラム・プルーン」収録。タイ音楽史に残る不朽の名盤であり、エムのタイ音楽アーカイブのベストセラーが内容充実の新装版で再登場!
+念願の全訳詩を日本語・英語で掲載
+解説:富田克也(空族)、相澤虎之介(空族)
+本文解説:Soi48
+ボーナストラックM10 収録
+ジュエルケース/28頁ブックレット
angkanag-em

タイのレジェンド達の名演をお送りする、Paradise Bangkok / Zudrangman / Soi 48 / EM Records の合同プロジェクト第一弾はモーラム(注1)とルークトゥン(注2)を初めて融合させたタイ音楽史に残る名盤、アンカナーン・クンチャイの『イサーン・ラム・プルーン』(1975年)。 イサーン(タイ東北部)のウボンラーチャタニー県に生まれたアンカナーン・クンチャイは、モーラム界に現れた天才少女で、“歌える”モーラム歌手(注3)の第一世代にあたる。国を代表するモーラム歌手、チャウィーワン・ダムヌーンに幼少から弟子入りし、10代半ばで名門楽団、ウボン・パタナー・バンドの主役歌手になった。

本アルバムのタイトル曲である「イサーン・ラム・プルーン」(1972年)は彼女が16歳で吹き込んだもので、現在人気絶頂のターイオラタイにまで歌い継がれる不朽の名作である。同曲はウボンの名プロデューサー、スリン・パクシリを代表する仕事で もあるのだが、理由はこの曲がモーラムをはじめとするイサーンの音楽と、バンコク主導のルークトゥンを融合させた新ジャンル “ルークトゥン・イサーン”(注4)の幕を開けた曲だからだ。天才的なレコード・マン、パクシリが“発明”したこの音楽は、モーラム楽団がロックバンド化し、ルークトゥンのノリで演奏し生まれたもので、モーラムの伝統のタブーを破ってトレンドと交錯させた実は相当に奇抜な音楽。しかし「イサーン~」が映画『ブアランプー』の主題歌として大ヒットし、この禁断のカッコ良さに皆が感化され、次々とルークトゥン・イサーンが演奏されていくことに。後にこれが伏線となってイサーン音楽が全国を浸食、90年代にはタイでモーラム・ブームが起こり、ルークトゥン歌手もモーラムを歌わないと興行出来ない状態になった歴史的背景もある。

パクシリ制作の本作は、アルバムといえばシングル曲の寄せ集めというタイで、コンセプチュアルな統一感をもっている点が極めて重要だ。パクシリ率いるウボン・パタナー・バンドの過激なジャンル越境に挑戦した演奏に、少女の可憐な声が乗る不思議な世界……その後登場するルークトゥン・イサーン諸作と隔絶した存在感をもつ問答無用の名盤だ。ボーナスとして数多ある「イサーン~」のカバーから、コンペッチ・ケーナコーンによるヴァージョンを収録。

*解説:クリス・メニスト(Paradise Bangkok)
*貴重写真/英語・日本語掲載

注記:
注1)モーラム:モーは達人、ラムは声調に抑揚をつけながら語る芸能。つまり“語りの達人”で、その歌手とジャンル両方をさす名称。
注2)ルークトゥン:タイの地方音楽とロック、インド、中国、日本、ハワイ等々の音楽を吸収して形成されたタイ独自の歌謡ジャンル
かつメインストリーム。字義は「田舎者の歌」。
注3)モーラムは“歌”ではないのでこの区別は重要。当時モーラム歌手がポップスを“歌う”ことはある意味で禁断だった。

(以上、メーカーインフォより)

*アナログ盤¥2700再入荷待ち

収録曲:
1. Isan Lam Plearn
2. Lam Plearn Koi Aai
3. Lam Plearn Pattana
4. Lam Sarawan
5. Lam Plearn Saan Rak Jak Lao Thong
6. Lam Plearn Kiew Hak
7. Lam Plearn Salap Kon Sawan
8. Lam Sao Putai Rampan
9. Lam Yaaw Aalai La
10. Isan Lam Plearn by Kongpetch Kaennakorn

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