V.A. / EARLY SINGERS FROM BILAD AL-SHAM


early-singers-from-bilad-al-shamレバノンのAMAR(アラブ音楽保存研究基金)から、>ABD AL HAYY HILMI(4CD)>YUSAF AL-MANYALAWI (10CD) に続いての歴史的録音復刻です。「ビラード・エル・シャム」とは字句通りには「左手の土地」を意味し、東に向かって左側の地方、つまり北方を指すわけですが、現在の国名で言うとシリア、ヨルダン、レバノン、パレスチナに相当します。20 世紀初頭からの約30 年間、ビラード・エル・シャムの歌手たちはアラブ世界全体で大変人気があったのですが、今日では、当時の彼らの音楽はほとんど顧みられなくなっています。そんな傾向に待ったをかける、ビラード・エル・シャムの歌手たち28 人の歴史的録音62 曲をAMAR 所蔵のSP音源からセレクトした4CD セットです。〜で、その内容ですが、主にウード&カヌーン、曲によりケマン(ヴァイオリン)も加わる伴奏において、マカームの古典旋法に則りながらも、20世紀的な大衆音楽の萌芽を感じさせる軽古典的歌謡(シャルク)中心の内容、と言っていいでしょう。6〜7分といった長尺曲が多いのは、12インチSP音源を使用しているからで、当時の半ば即興的な歌(朗唱)の魅力を味わうためには、ある程度の尺が必要だったことは想像できます。曲の並びのスタイルとしては、口語詩を即興的に歌うマワール(mawwāl)や、シリアのアレッポで流行したリフレイン形式の大衆的な恋愛歌謡、カッド(qadd)、アラブ・アンダルース起源の軽古典詩歌、ムワシャッハ(uwashshaḥ)、あるいはアラブ古典詩の詠唱、カシーダ(qaṣīda)、主に女性が歌ったアラビア語地域方言及び口語による軽古典的恋歌、タクトゥーカ(aqṭūqa〜よって本CDにはタクトゥーカを歌う女性歌手達が収められています!などなど、〜コレまで20世紀初めのアラブ音楽の大衆歌謡化はエジプトのカイロ(そして少しはバグダッド)を中心に行われて来たというのが通説になって来ましたが、その通説を覆すことはないまでも、アレッポやベイルート、アンマンにも十二分に魅力的な大衆歌謡の萌芽がみられたという事実は、今後、この4CDにおいて確認されることでしょう!

(本4CD音源は 1906-1920年の出張録音〜Gramophone /Odeon /Polyphon 英仏アラブ語ブックレットp.70付!)

部分試聴可!>http://www.amar-foundation.org/cd-slp/

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