ビルマギターの第一人者 、ウーティンのギター独奏を記録したCDを作りました(ミャンマーで絶対の信頼を得ている制作のエンジニア / プロデューサーの井口寛さん FACEBOOK より転載させていただきました)。
鹿児島在住のビルマギター奏者、柳田泰さんを介して2015年8月にお会いすることができたウーティンは、既に年齢80代半ばを越えていますが、おそらく現在のビルマギター奏者の中で最高峰に位置する奏者です。足腰こそ弱っているようでしたが、視線は鋭く、力強く話をする姿が印象的でした。その際に録音の依頼をし、本作品に繋がっています。
ビルマギターは、ハワイのスライドギターがツールであるようですが、ビルマ固有のチューニング/メロディーを伴って、その演奏は他に類を見ないものになっていると思っています。
本作には、ウーティン自身の選曲によって、古典/大衆歌謡/即興演奏が含まれています。そして、最後に1曲のみ収録されている歌曲は同氏の作曲による楽曲で、今回が初録音になったようです。そして、なんと!歌っているのもご本人です。日本人にとっては、”弾き語り”スタイルは一般的ですが、ビルマ伝統楽器奏者の弾き語りは、非常に珍しいです。
ウーティンの演奏には全く、力みや気負いが無く、人懐っこいビルマ独特の旋律と相まって、強い中毒性を持った作品が出来ました。
スマートフォンやパソコン、ラジカセなどの非高級オーディオで「少し小さいかな?」と思うくらいの音量で聴いてみてください。
—————————————————-以下、サプライヤーインフォより
謎多き、摩訶不思議なミャンマー伝統音楽
現代にその伝統を伝える演奏家に迫る、珠玉の現地録音シリーズ
唯一無二のミャンマー・スライドギターの生き証人、ウー・ティン
●国の政治情勢も相まってか、ミャンマーの伝統音楽はこれまであまり広く紹介される機会に恵まれてきませんでした。
●その源流を辿るとタイやインドなど国境を面した隣国との繋がりを見つけることができますが、その演奏形態や旋律は独特で、周辺諸国の伝統音楽と比べても独特の輝きを放っています。一定のルールはあるようですが自由度が高く、フリージャズと比較されることも多々あります。
●ミャンマーの音楽家達は西洋の楽器を上手く取り込む才にも長けていました。本作で紹介するスライドギターも西洋から伝えられた楽器の一つです。元を辿るとハワイのスライドギターに行き着くようですが、見事に他に類を見ないオリジナルなミャンマーギターに変身させています。
●ミャンマーの伝統音楽というと、竪琴やサインワイン楽団がまず取り上げられますが、ギターが取り上げられることは極めて稀な事で、演奏家の数も少なく、既に絶滅危惧種と言って良いでしょう。
●本作で演奏を披露しているウー・ティンは、1930年生まれの87歳(2017年現在)。唯一無二のミャンマースライドギターの生き証人です。
●今回2日間のレコーディングで、年齢を感じさせない真髄を記録することができ、後世にミャンマーギターとは何たるか記す、歴史的な重要作品であることは間違いありません。
●本作は、クラフト紙の風合いを活かした正方形の封筒状紙袋に、CDとカードを封入しています。解説は付いていません。
曲目表:
1. Improvisation ~ Shwe Oh Si
2. Improvisation
3. Nan Kya Nyo Kyut
4. Pan Tha La May Pyo
5. Pan Hey Won
6. Lu Ma Naw
7. Nyo Nyo Sai Sai
8. Aung Min Ga La
9. Improvisation ~ Gan Da Taw Che
10. Hmone Ma Pye
11. Nga Pu Din
メンバー:
Burmese Guitar – U Tin
参考映像▽ちなみにこちらの映像をアップされている柳田泰さんという方はウーティンさんのお弟子さんだそうです!
以下、井口さん制作CD2点も再入荷しています!