おお!アンゴラ音楽の父、と呼ばれたテタ・ランド(1948-2008)の1993年発表のおそらく遺作、ラスト・アルバムが入荷して来ました(その後、病気療養生活に入ってしまったようです…。)。
この1993年というのは1991年の議会制政治成立と内線終結を謳ったリスボンに和平協定から、アンゴラ大統領選をきっかけとする内戦がまた勃発してした頃、おそらく欧州にいたテタ・ランドは、またまた内戦に突入したアンゴラをきっと憂いていたことでしょう。
タイトルを直訳すれば、『年寄りの望み』ということになりますが、当時テタ・ランドは未だ45歳、う〜ん、どんな気持ちの反映でしょうか? 表題曲はややダウナーなセンバ、確かに嘆きの歌とも感じます。センバ、キゾンバ、あるいはミディアム・スローな曲も含めて、全体にどこか抑えた発声ながら、悲喜交交、そのリズムに乗って行く歌声のあり方は、いかにもアンゴラらしさの基本という感じ、サウンド的にはポルトガル語圏つながりということでしょうか、やや、 80年代後半ブラジルの黒人系 MPB に似た打ち込みサウンドも聞こえますが、全体にやっぱり今につながるセンバのリズム感、そして、メロディーライン、やっぱりこの人は “アンゴラ音楽の父” なんだなあと感じさせるものあります。よろしく、どうぞ!
1 Madrugada
2 Esperancas Idosas
3 Angolano Segue Em Frente
4 Sonho De Um Campones
5 N´sanda
6 Quatorze Chuvas
7 Wembo, Wembo
8 Assobio Meu
9 Lufúa Lua N´kandi