*MM誌1月号2024年のラテンBEST5/3位入選アルバムですね!
シーラ E.といえば、プリンスとともに歌いティンバレスを叩いていた人、という印象が強い高齢者の方々も多いと思います。当方もそうです。あいや〜、それにしてもオバサンになったものです(失礼、というか、人のこと言えた義理じゃない?おばさんにはなっていませんが…)。
その父、メキシコ系ティンバレス奏者の第一人者であるピート・エスコべートや、その叔父、やはり打楽器奏者のコーク・エスコべート(86年没)は、エスコベード・ブラザーズやアステカといったグループ結成を皮切りに、シスコ・ベイエリアを拠点に、ラテン・ジャズやラテン・ロック〜ラテン・ソウルやフュージョンといった世界で活躍、兄弟名義&父娘名義の作なども加え数多くのアルバを残しているファミリーとして有名です。また、父ピートは、カル・ジェイダーやウッディ・ハーマンバンドのメンバーも務めながら、セッション・マンとして数え切れない?録音に参加して来ました。同じくティンバレーロの大先達ティト・プエンテとの父娘共演作なんかも有名ですよね…。
が、本作、サルサです。サルサ系アルバムというのはシーラ E.としても、コレが初めてじゃないでしょうか?基本、在米メキシコ系ラティーノとして、ラテン・ソウルやラテン・ジャズ、ブーガルーやフュージョン系器楽スタイルなど、さまざまな音楽を吸収したそのPOPな音楽性は、米国にあってプエルトリコ系を中心に在米のカリブ〜南米諸国からの移住者、或いはその2世や3世によって磨き上げられて来た ”サボール” や “クラーベ” の感覚をそのまま身体感覚として持ち合わせていない弱点はあるでしょうか?
が、そんなシーラをふぉろーして余りあるNY、ペルー、コロンビア、プエルトリコ、フロリダ他、コーラス陣(コロ)含めて腕利きサルサ系ミュージシャン達20人を越すバックの面々、そして、ルベーン・ブラデス、ルイス・エンリケ、ヒルベルト・サンタ・ローサ、ビクトール・マニュエル、そして、ホセ・アルベトといったサルサのヴェテラン&スター歌手達による豪華な布陣が並び、父ピートも1曲で参加、シーラE. の持ち味でもあるベイエリア・マナーのラテン・ソウル&ジャジーラテン風も含め、しっかり聞き所満載〜というようなこともチェックしていただいた上で、ある意味POPとしても楽しめるこのパーティー系ラテン=サルサ・アルバム、重宝すること間違いなし!
そして、個人的には、往年のコロンビア・サルサ楽団リーダー、引退してしまったフルーコのお孫さんでもあるティンバレーロにして作曲&アレンジャー/ 腕利きプロデューサーでのトニー・スカル(母親が日系)の起用が功を奏したアルバムかとも思っています(本作はシーラとともに共同プロデュース)。スカルは何度も来日、日本人女性歌手をフィーチュアーして不可思議なアルバムを作り上げたりもしているし、他、いろいろ…今後注目の人材かも知れません。>★>★。
1. Anacaona (feat. Rubén Blades)
2. Bailar (feat. Luis Enrique)
3. Bemba Colorá (feat. Gloria Estefan & Mimy Succar)
4. El Rey Del Timbal (feat. Gilberto Santa Rosa)
5. Gente Buena (feat. Víctor Manuelle)
6. The Way That You Do (feat. Jean Rodriguez)
7. Mi Amor (feat. Mychael Gabriel)
8. Possibilities (feat. Debi Nova)
9. Playa Tequila (vocal by SHEILA E.)
10. Descarga (feat. José Alberto “El Canario” & Pete Escovedo)
>★こちらで紹介されています(無断リンク陳謝&感謝)!