ソンを音楽的に完成させたイグナシオ・ピニェイロが、1920年代から率いていた名門、セプテート・ナシオナル。1950年代からその屋台骨を支えたのが、ピニェイロの愛弟子でもあった、名ヴォーカリスト、カルロス・エンバーレです。本編集盤は、そのカルロス・エンバーレがリード・ヴァーカルを務めたセプテート・ナシオナルの音源を集めたものです。録音時期は多分1970年代以降のものではないかと思われます。イグナシオ・ピニェーロが一線を退いた後、バンドはカルロス・エンバーレがリーダーとなり存続しました。まさにその時代の録音で、エンバーレも充実の歌唱を聞かせてくれています。この時代のアルバムは、あまりCD復刻されていませんし、されたCDも今は廃盤で入手が難しくなっているだけに、ファンとしては、嬉しい編集盤といえます。「キューバの声」「ソンの声」といわれた、その味わい深い歌唱を堪能してください。
なお、本アルバムは、エグレムがリリースするCD-Rでのリイシュー・シリーズの1枚。印刷物も最小限で、1枚のジャケットとインレイのみではありますが、エグレムに残された“お宝”録音に、改めて触れる機会を提供してくれる、ファンには嬉しいアイテムです。CD-Rですが、エグレムのマスターから起こされていますので、音質良好です。(サプライヤーインフォより)
▽参考