SAMRAWIT CAESAR / YANE ALEME

サムラウィト・シーザー(と読んでいいんでしょうか?まさか、カエサルじゃないですよね)、こちらも4世紀以来の伝統を持つエチオピア正教のスピリチャルというわけではなくて、近年も信者を増やしつつあるというプロテスタント系福音派のスピリチュアル〜ゴスペル歌謡だそうです(ちなみにエチオピアの宗教人口は、正教44%、イスラム教34%、プロテスタント19%ほか)。デビュー・アルバムは2008年あたりにリリースされていて、こちらが2作目と思われる19年作となります。
お幾つなのか、どんなキャリアなのかと調べていて、facebook をやっていらしたので、基本情報をみてみると、”Kingdom of God” としか書いてありませんでした…。けれど、UPされていた写真から推察するに、ご主人がいて、幼いお嬢さんも二人いることがわかりました。で、そのご主人が本CDのレーベル・オーナーの Awtaru Kebede であり、歌手で作曲家でもある、ということになるんじゃないかと思います。たぶん、
それはともかく、ジャケでご覧の通り、なんだか、たたづまいが端正ですよね、内容もそのままに、スローかつ端正な歌い口で、スピリチュアルなエチオPOPモードをゆったりと聞かせてくれます(中にはミディアム・ナンバーもありますが…)。北米あたりのブラック・スピリチュアルに較べても、やっぱりエチオピア、そのどこかオリエンタルな歌謡性は、こうしたバラード・タイプの女声の謡で際立つかも知れません。静かに寄せては返す、凪の海の波のようなフレイズの繰り返しが、アンビエントな効果を誘うほどです。
たぶん>こちらのハムレット・ベルジュンがヒットしたことに刺激されて、じゃ、お前、久しぶりに歌ってみるか?みたいな夫婦の会話があったんでしょうか? でもって、11年ぶりの新譜ということに。
より通常エチオPOP仕様に近いバックで、ちょっとかすれて涼しげ、柔らかな歌い口がヨナ抜き音階を辿る展開に、ぐっと冷えた日本酒を飲みたくなってしまいます。

*エチオピア盤CD に稀にあるのですが(というか、よくあることなんですが)、日本製、あるいは、欧米製のCDプレイヤーでかからないことがございます(中国製マルチ・プレイヤー仕様、ということでしょうか?)。 本作は初めからCDR仕様だったのですが、通常CDプレイヤーではかからなかったため、通常プレイヤーで再生確認済みのコピーCDRをおつけして、お売りします。よろしく、どうぞ、
で、当方、中国製マルチプレイヤー(¥3799)買ったところ、見事に再生できました(って、喜んでドーする?)。
加えて、エチオ盤によくある黒いパッケージ入りですが、ジャケの裁断が無茶苦茶なのはいつもの通り、お許しを。

1 Yene Aleme 6:35
2 Bemisgana 5:09
3 Nalign 6:32
4 Alelim 6:04
5 Yegebahale 6:32
6 Beyemaledaw 6:25
7 Kaleh  5:07
8 Selam Alegn 5:05
9 Lezi New 7:44
10 Eregnaye New 4:10
11 Alpha 5:43
12 Menfes Kidus 5:51
13 Tiwus Diken  5:12
 
 
参考△

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