このフランスのバンドの始まりは 90 年代に遡ります。メンバーは、ユースクラブでのライブから自主制作のカセット・テープまで、当時のインディーズ・バンドのありきたりなことをすべて経験して来ました。長年にわたり、グループのラインナップは劇的に変化し、メンバーの中には脱退する者もいれば、代わりに、様々なバックグラウンドを持った新しいメンバーが加わって来ました。30 年近くのキャリアで、アルバム 4 枚しかリリースしていない珍しいグループですが、彼らのスタイルは、エレクトロニック・ミュージックとワールド・ミュージック、特にオリエントな音楽スタイルからの影響が目立ちます。が、そんな中、トライバルなビートに交わり、静謐な歌声とヴァイオリンが響き出すその瞬間に魅了されるリスナーは多いはずです。生楽器アンサンブルをベースとしつつ、エレクトロニックな音響はアルバム全体を通じ、その多彩なアクセントをキープしています。そんな中、複数の言語による伝統歌謡を難なく操る女性歌手が、地域も時代も超えようとする音楽の中に、不思議なリアリティを生み出しています(以上、リリースインフォ意訳)。
〜懐かしい、というべきか、よくわかりませんが、90年代前半に結成、1997年と2004年、2014年と、そしてこの2024年作で4作目のアルバムとなる仏ナントのエレクトロニックなワールド指向バンド〜オリエント&ラテン、その他の音楽性が不思議と憂愁を誘うのでした?メンバーも入れ替わっているようですが、しぶとい寡作ぶり、ゆくゆく納得しないとリリースしないんでしょうね…
その寡作アルバムに、いつも聞こえる静謐かつメリスマティックな女声に、時代は変われど魅了されます。って、昔、聴いて印象に残っていたバンドだと気づくのに、2〜3日かかりましたが…ともあれ、継続は力なり?今作のジャケはメキシコのカラベラ風、ということで、ボレーロ、ランチェーラ風の曲が秀逸です。
1 Dounia 2:38
2 Khalik 3:49
3 Alsira 6:32
4 The Gateway 1:12
5 The Desert 1:40
6 Mawj 6:16
7 Bad Company 6:10
8 Meu Amor Se Foi 6:14
9 Awa 4:53
10 Cariño 3:42
11 Nouh Al Hamam 5:39
12 Wardah 2:08
13 Ode 5:24