ネイザン・テルフィキ (1879-1953) 、詩人にしてネイ奏者、古典作曲家〜オスマン帝国下でも、共和制トルコの世にあっても、治世の不正腐敗に対しては風刺詩を持って応じ、生涯を通じて、幾度となく投獄される日々を繰り返した人です。
幼い頃、オスマン帝国末期のアルメニア人虐殺を目の当たりにして以来、てんかん発作に苦しみながらも英才教育を受け、フランス語、アラビア語、ペルシャ語を習得。スーフィーの修道僧にネイ(縦笛)を習い、古典音楽、タクシーム、マーカムにも通じるようになり、自ら作曲したネイ演奏を吹き込ようになりました。およそ、SPレコード約100枚を残しています。
生涯、家を持つことはなく、イスタンブールの木賃宿や居酒屋を渡り歩いてはラキに酔いつぶれる日々を永らく過ごした末、晩年は精神病棟に収容され亡くなったそうです。
虚空をひとしきり舞い消えて行くような、ネイ吹奏が深い余韻を残します。
珍しくも、ハルモニウムの、儚い随奏も寂寥を誘います。
1 Geçer 2:31
2 Saba Taksim 3:14
3 Ferahnak Taksim 3:14
4 Hüseyni Taksim 2:56
5 Nihaved Taksim 3:16
6 Rast Taksim 3:23
7 Bestenigar Taksim 2:52
8 Suzinak Taksim 3:22
9 Rast Taksim 2:57
10 Nihaved Taksim 2:50
11 Hüseyni Taksim 3:10
12 Dilkeşhaveran Taksim 3:01
13 Rast Taksim 10:16
14 Bestenigar’dan Eviç’e Taksim 6:09
15 Acemşiran Taksim 5:03
16 Rast’tan Bestenigar’a Taksim 2:28
17 Segah Taksim 3:26
18 Geçer 2:31
Digibook -Turkish & English p.64