メリッサ・ラヴォー、1985年にハイチ人の両親のもと、カナダのケベック / モントリオールで生まれ、ファーストは08年>こちら国内盤でリリース、>セカンドは13年、そして同じく5年を経てリリースされたのが本盤、2018年のサード・アルバムとなります。ギターを弾き語る女性SSWです。
で、メリッサ、この作を録音するに先立ち両親の故郷ハイチへと、自身としても20年ぶりに訪れ、ヴードゥー・ソングやシャンソン・クレオール、メラング等のフィールドワークやアーカイヴ探訪に費やし過ごしたそうですが、それが、本作の曲の並びにも反映されているとのこと。そう思って聞いてみれば、いかにも古いハイチのシャンソン・クレオールのメロディーがそこかしこに漂い、リズム処理も今様モントリオールのカラードらしいスッキリとした感覚ながら、どこかハイチの多彩なリズム感が散りばめられているように聞こえて、その意味では、このメリッサー・ラヴォー、ダイレクトなルーツ指向は棚上げし、モントリオールで生まれ育った自分の音楽と、実際のハイチ音楽とのあいだにある隔たりというものを意識しながら、歌っている? ような気がします。力作ですね!