現在は北米ボストンに住まうというトルコ系キプロス人男性と、同じく在米のギリシャ系キプロス人男性が中心となり作り上げたCDで、キプロスという紛争の島を遠く離れた地でこそ実現した、史上初のトルコ人&ギリシャ人共作によるキプロス音楽アルバムになっています。互いがそれぞれの家族の間で歌い倣わして来た伝承歌を持ち寄って作り上げた作でもあり、歌詞はトルコ語ギリシャ語ほぼ半々、そして同じメロディを持つトルコ語の曲とギリシャ語の曲を繋げて、一つの曲として演奏しているナンバーが8曲~まったく違和感ありません。ウードやサズ、ブズーキ、ヴァイオリン、ケマンチェ、リラ、ラウートなどなどの弦楽器群も、トルコ&ギリシャの混成アンサンブル、エーゲ海の島の古くからの民族の違いを超えた音楽の融和が、島唄らしい瑞々しさで奏でられ歌われます。オススメできます。