ウアムリアさん買い付け品〜感謝!(ですが、前作に続いて、残念〜早くも既に売り切れてしまいましたが、再入荷期待しましょう!)
本名カメル・シ・アムール (KAMEL SI AMMOUR) アルジェリア北部、地中海側カビール地方の海岸線から少し内陸に入ったカビール第2の都市、ティジ・ウズーで音楽学校に通っていたそうです。シャアビ〜カビール・ソングを歌い始めたのもその頃からでしたが、当時のアルジェリア音楽興隆第一波、ハレドはじめライの歌い手達やイディール、マトゥーブ、アイト・メンゲレットらのフランスでの活躍にも刺激され、1990年代に渡仏、パリで音楽活動を開始することになりました(ソフィアン・サイディと同世代ということに?だからどう、ということはないかも知れませんが、この世代、基本的にロボ声やサンプリングとは無縁というところ、意味がありそうな気がしますが…)。パリでは、その巧みなマンドーラ奏者としての腕を買われ、イディールやスアッド・マッシ、アクリD.らのバックをつとめ、さまざまな音楽フェスやレコーディングにも参加、在パリのアルジェリア系音楽シーンでの活動&長い下積みを経て 09年にやっと>デビュー作をリリース、そして2作目となる本盤では、デビュー作で聞かせた多彩さは一歩後退するも、よりシャアビ・マナーに曲想を絞った作と言えそうです。ヴァイオリン、ヴィオラ、バンジョー、ギター、タール、ダラブッカほか各種打楽器、ガイタ、アコーディオン、クラヴィエール、ベース、そして男声コーラス&ゲスト女声リード等による統一感あるシャアビ系伴奏において、カビール系シャアビの現時点での更新を成し遂げようとするかのような力作かと思います。アルバム中、聴きモノの一つとなっているカビール出身の先達、スリマン・アゼムの代表曲の一つ、“BABA GHAYU” のカヴァーを聴いてみれば、そのスタンスも了解できようというもの、カビール(ベルベル)語とアラビア語を使い分け、シャアビ&カビール・ソングを、なかなかシブいスタンスで聞かせてくれる得難い作となりました。