お待たせしました。今年も、ウアムリア奈津江さんに現地買い付けをお願いしました(感謝)!昨年入荷時にはアルジェリアン・ロック本邦初入荷ということで即売り切れの人気CD再入荷です! 以下、奈津江さんアルジェリア音楽シーン解説からどーぞ!
日本になかなか伝わらないアルジェリア現地の音楽情報ですが、パリのバルベスでもほぼ入手困難なアルバムばかり。 ここ数年のバルベスはイマイチ現地の情報をキャッチせず、やる気がなく。そのため、失速していると思われているアルジェリア音楽シーンですが、お陰様ですっかりドメスティックに盛り上がっています。(笑) ライやスタイフィは相変わらず巷で幅を利かせている中で、ここ数年はアルジェ出身のグループ(ロック・ミクスチャー・バンド)も台頭してきているのが特徴です。(アルジェ出身者はかなりカビール系率が高いので、カビール色が所々に感じられます)アルジェリア西部から出てきたRaina RaiやT34、Abranis、シャウイ系ロック歌手Djamel Sabriなどが活躍した80年代黄金期を彷彿させる風潮で、同時多発的に新人バンドが発生。第2次バンドブームの再来か?
■CAMELEON / RECHANY (2011)
アルジェ出身イケメン双子Hacen Agrane と Hocine Agraneをもとに結成された5人組。様々な色に変化する音楽ということで、グループ名は変色する爬虫類のカメレオンから付けたとか。2011年リリース当初は話題騒然で、今思えば第2次バンドブーム?の先駆けだったのかもしれません。このバンドの特徴としては、何より宇宙的な空間をイメージさせるシンセやエレキギター、アダルトなサックスの音色でしょうか。でもやはりアルジェリアンですから、シャアビ 風な音色を織り交ぜながら、ロック、ジャジー、グナウィなリズムでメリハリをつけています。このバンドは特にアップテンポの曲がオススメ。アルバムタイト ル曲 「Rechany」は、恋愛に振り回され心身とも疲れきってしまったという意味の言葉で、力を使い果たし憔悴しきった弱い男の心境を歌ったものだそうです。私なら日本語タイトルは『僕はボロ雑巾』にしますか…。(笑)9曲中2曲はカバー。
〜グナワ〜シャアビを元としながら、エレキギターのロックとエレクトロニックサウンドを上手く取り入れた、今時のアルジェリア新世代バンドの代表格と言いましょうか。腰の据わった音作りは他のバンドよりも一段高いレベルです。