中国の南西部に位置する雲南省に多く暮らすイ(彝)人の新鮮なロック!雲南省のマイノリティが奏でる中国の“ディープ・サウス”・サウンド!
イ人は中国政府が公認する国内56民族のなかで8番目に人口が多い少数民族。雲南省においては、イ人は最大のマイノリティ(400万人超!)ですが、北に隣接する四川省や、また南に隣接するベトナムやタイでも生活を営んでいるそうです。
雲南省は、中国のなかでも緑地の多い地域で、さらに地形が複雑、亜熱帯の低地から亜寒帯の高地までさまざま。このバンド、山人(シャンレン)は呼んで字のごとく、山間部に暮らすイ人たちが結成したグループで、1990年代より活動をはじめ、そのキャリアはすでに20年となります。当初は海賊版として流通していたレッド・ツェッペリンやレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどのカセットを聴いてロックに目覚め、しだいに自分たちのオリジンである雲南省の伝統音楽を意識するようになったそう。で、もちろん、そんなこと試みているミュージシャンはほかにおらず、おのずから独自な存在に。
そんな彼らの初の本格的なアルバムが本作で、近年録音&新録をまとめたCDととのこと。その収録曲は、イ人あるいは雲南省の伝承曲、さらにそれを元にしたオリジナルで、月琴はじめ、各種弦楽器や笛、太鼓、口琴などwithギターバンドにおいて、コーラス多用のどこか剽軽ながらもガッツある歌で演じています。北京や香港、上海などの洗練されたPOPサウンドではない、まさに中国の “ディープ・サウス” サウンドですね。しかも手作り感、クラフトマンシップ満載!これは結構オモシロイかも、ですねえ!一昨年には北米ツアーも敢行しているそーです。去年には日本にも来てくれました、そーです。