ROBERTINHO / KAKINHENTO


おおっ!なんか、ちょっとダサイかも? 黒革ジャンのベストにサングラス! 似合ってるんだか、似合ってないんだか…、なんて、人のことトヤカク言えたギリではありませんが。
このロベルチーニョ(本名フェルナンド・ルカス・ダ・シルヴァ)、年齢不詳ですが、アンゴラ独立戦争のさなかの60年代半ば、未だ幼い頃に、生まれ故郷の村から首都ルアンダへ両親ととも移り住んだということですから、現在は還暦ぐらいでしょうか?
ルアンダではすぐ音楽に夢中になり、特にブラジルのロベルト・カルロスが好きでいつも歌っていたそう、で、ついた渾名がロベルチーニョ。その後、アンゴラ解放人民軍(People’s Armed Forces of Liberation of Angola 1971-91)に入隊、軍が主催するリクレーション・センターで歌い演奏していたというデイヴィジ・ゼー、ウルバーノ・ジ・カストロ、アルトゥール・ヌネスといった音楽の先達たちと交わり、センバを学んだということで、自身もほどなく歌い始めることに。そして、75年のアンゴラ独立を経て除隊、幾つかのグループで歌い、70年代末にはルアンダでシングル盤をリリースしますが、やがて再燃した内戦のため再び軍人として召集されることに、が、ロベルチーニョは独立アンゴラの音楽使節として、ソ連、ブラジル、キューバ、東ドイツ、ポルトガルやモザンビーケなどを演奏して回っていたそうです。そして内戦が一応の集結を見せた1991年、最初のソロ・アルバムをリリース、続いて93年にセカンドをリリースしますが、アンゴラは再び新たな内戦状態へ…。ということで、音楽で食べて行くのが難しい時代を生き抜いたヴェテランということになるでしょうか。もちろん、服の着こなしに気を使える時代でもなかったわけで、前言撤回「ダサイかも?」なんて、失礼なことを申しました。
そして今、才能ある若手、中堅がセンバを盛り上げているこの時代、オレもまた一人で歌いたくなったんだよ、とばかりに(ROBERTINHO & Banda Maravilha 名義では、幾つか録音もあったようですが…)23年ぶりに録音したサードSOLOアルバムがこの2016年リリース作、当店、初入荷となります。で、その内容、多くの収録曲が、戦禍の中、せっかく発表したものの人々に顧みられることのなかったファースト&セカンドで歌った持ち歌の新録セルフカヴァー。心の中で歌い続けて来た持ち歌を今ここに、ということに? で、その歌は70年代のダンス系センバとか、メレンゲ(アンゴラで言うところのメレンゲ)とかを思い起こさせる、昨今のセンバのスタイリッシュな歌い口とは明らかに違う、バンド一発録りライヴ仕様の庶民派センバ、キゾンバ向き? 飾り気のないハイトーン・ヴォイス、決して歌いこまないその軽快な風情が、めげない苦労人っぽくて、なんだかイイんですよ、コレが。それに昨今のセンバになかなか見えて来ない中央アフリカっぽい歌い口、と聞こえたり(昨今のセンバも大好きなので、決して批判的な意味はなし)…。

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