LE QUYEN / KHUC TINH XUA, Lam Phuong


古都フエのグエン王朝廟跡で撮られた豪華縦長ポートレイト・パッケージを開けると、前作同様1曲一枚の歌詞カード、レー・クエン嬢のお姿がそれぞれ王宮遺跡のそこかしこでポーズを取っていて、前作に続いてまたまた豪華!(CDパッケージが豪華なのは、海賊盤との差別化をはかるために豪華にするとのことで、今や youtube 広告料がアーティストの主要収入源だという東南アジア諸国において、未だベトナムはCD重視傾向があるということもわかり、嬉しい?)
表題の KHUC TINH XUA は、つまり “古い愛の歌” 〜シリーズ最新作ということで、続くLam Phuong ラム・フォンという名はベトナムの南の端の街、ラックザーで1937年に生まれた作曲家のこと。200曲以上を世に送り出した人気作曲家とのことです。ラム・フォンは15歳の時から、曲作りをはじめ人気作曲家として活躍しましたが、ベトナム戦争後は米国に移住、越僑音楽シーンでも作曲を続けたそう。
そして、CDパッケージを開けると車椅子に乗って大笑いしているラム・フォンその人に、肩を寄せ微笑むレー・クエンの写真が扉にあしらわれています。2016年にはベトナムのTV局で大々的にラム・フォンの過去の音楽を紹介する番組がくまれたということですから、この1965年のラム・フォンの大ヒット曲で始まるレー・クエン新作はタイムリー、ということなのかも知れません。が、それはともかく、ボレロそのものリズムを持った曲、タンゴそのものの曲、ボサノーヴァや、あるいは汎アジア的と言ってもいいようなバラードやR&B風も!民謡的でもなく演歌ということでもなく、もっと垢抜けた外来音楽の折衷歌謡、そんなタイプの古いサイゴンの歌謡曲が、全体にリズム感を強調した豪華なオーケストレーションに乗せて蘇るこのアルバム、聴き応えありますねえ。
けれど、同じく古い南や北の歌謡曲をカヴァーした>ハー・ヴァン や、>ヴィ・タオという歌手達がソフィティスケーテッドされた歌い口を目指しているのに対し、どちらがイイということじゃなくて、このレー・クエン、重いとか軽いということでもなく、繊細は繊細なのですが、その繊細さでさえ生々しさにつながるような裸の歌声?という気がします。決してソフトフォーカスではない、コレはたとえば、やっぱりちあきなおみあたりの歌をストレートに連想させる歌声で、2曲目のボレロなんて、なんとも “黄昏のビギン” ですね(サイコーの褒め言葉)!
>http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2017-03-20  無断リンクすみません!

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