あきれたぼういず-瀬川昌久監修 / 楽しき南洋

とうとう出ました!27曲中26曲が未復刻音源です!~(”冗談カクテル”のみダイセルCDにて復刻済)~この2CDにビクター&テイチク両社から発売されている復刻CDを買い揃えると、あきれたぼういず&川田義雄に関しては、ほとんどの音源が聴けることになるわけですが、それはそれとして、1910~40年代音源をして瀬川昌久氏監修のもと<SP音源で綴る二〇世紀之大衆藝能全三〇巻>シリーズのスタートを飾るコレクションがこの“あきれたぼういず”2CDということで、まずは喜びたいと思います。が、それもそれとして、この戦前から歌い継がれたアキレタ冗談歌謡?…何というか、これもまたワールド・ミュージック最後の秘境と言うべきかも知れなくて、日本的な音感というか、民謡/古里歌謡的なアイデンティティを保ちつつ、ウェスタナイズされたミクスチュアー・スタイルを演じる際に“冗談”を採用するという機知!~それは、当時、洋楽風スタイルを演じることにおいて、なにがしかのギャップとともに客観された自らの立ち位置を、笑いを介したシンカルな距離感を持って演じた結果とも取れるわけで?そこに明治以来の性急な近代化に対する批評を感じ取ることができる?かどーか、なんてそーゆーことは知りませんが…、ま、そーゆーことは抜きにしても、楽しい、まったくもって楽しいこと全然うけあいます。冒頭曲“スポーツ會議”ジャズ・コーラス調からして、ラグビーをやるぞぉ~!誰かラグビーを知っているか?いや、誰も知らない…、そこで曰く「よーし、みんな知らない方がかえってやりやすい、そーれ始めろ!」ですから…、オススメできますねえ。

CD1
1. スポーツ會議 (あきれたぼういず)
2. 當世かわつたネ節 (あきれたぼういず)
3. スパイ御用だ (あきれたぼういず)
4. 村の防護團 (あきれたぼういず)
5. 浪曲温泉 (あきれたぼういず)
6. 浮世床屋 (あきれたぼういず)
7. 樂しき南洋 (あきれたぼういず)
8. 清水一家 (あきれたぼういず改メ 新興快速舞隊)
9. 海底物語 (あきれたぼういず改メ 新興快速舞隊)
10. 新版ダイナ狂想曲 (あきれたぼういず)

CD2
1. 歌ひ初め (川田義雄、他)
2. 浮草劇場 (川田義雄)
3. 男ざかり (川田義雄)
4. かはッた活辯 (川田義雄)
5. 袖珍ラヂオ版 (川田義雄)
6. 踊る電話口 (川田義雄)
7. 一心太助 (川田義雄)
8. 赤城山ブルース (川田義雄)
9. かはつたフォスター集 (川田義雄)
10. 愉しき週表 (川田義雄)
11. 笑和大學 (川田義雄)
12. 聲樂指南 (川田義雄)
13. かはつたオペラ集 (川田義雄・岡村龍雄)
14. 吾輩は天下のヤブである (岡村龍雄)
15. 大東亜戦争双六 (岡村龍雄)
16. 冗談カクテル (川田晴久とダイナブラザース)
17. 新々八木節 (荒船山) (川田晴久とダイナブラザース)

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