クレズマー・クラリネットの新王ヨムの新作は、エクソダス（ヘブライ民族の出エジプト記）をテーマにした壮大な１４章構成の組曲『エクソダスの沈黙』（total 57:16）。中東出身のチェロ奏者ファリッドＤ、アルメニアの血を引くコントラバス奏者クロード・チャミシアン、イラン出身のパーカッショニスト（ザルブ、ダフ、ベンディール）ビージャン・シェミラニとのクアルテット編成で、古代を幻視する地中海クレズマー・インプロビゼーションを自由に展開しています。もはやＪＡＺＺも現代音楽も必要としない旋律とリズム、そして即興の源泉をしっかりと掘り当てたと感じさせるオリエンタルでジューイッシュ、内省的でありながら躍動感のある素晴らしいプレイ！