V.A. / TOUS CES MOTS TERRIBLES, Hommage A Francois Beranger

☆V.A. / フランソワ・ベランジェ・トリビュート〜これらのひどい言葉〜
ERPCD-17000フランス1968年5月革命から40年。反体制歌手フランソワ・ベランジェへ捧ぐ。あのサンセヴェリーノがリスペクトしてやまない、ベランジェへ捧ぐアルバム。
万華鏡を覗いているかのような多彩なサウンドと突き刺さる言葉。フランソワ・ベランジェ(1937-2003)は、学校をやめてルノー自動車の工場労働者になった後、旅回りの劇団に入り、ギター弾語りで歌い始める。しかし1958年兵役で独立戦争の只中のアルジェリアを19ヶ月間体験し、「汚い戦争」が彼をプロテストシンガーとして大変身させてしまう。そして68年5月革命がやってくる。31歳のベランジェは大河ロマンのように長い労働者の生涯と恨みつらみを綴った「生の断面 Tranche de Vie」をリリースする。そしてプラハの春の悲しい結末を描く「ナターシャ」を含む怒りと反抗のアルバム”Tranche de Vie”(1970年)は、ジャン・フェラ、レオ・フェレ、コレット・マニーらに続く強力な反体制歌手の登場を世に知らしめた。そのフォーク傾倒はやがてディック・アネガルン、カトリーヌ・リベロ、ブルターニュ人ジル・セルヴァ、オクシタニア人ジョアン・ポー・ヴェルディエとクロード・マルティといった同志たちを巻き込み、70年代の反体制フォークの大潮流を作り出していく。貧困と戦争の糾弾、大資本に隷属することへの反逆、反レイシズム、第三世界との連帯、マイノリティー言語/文化の擁護、環境保護… 30年40年経とうが、状況は何ら変わっていない。そしてベランジェ再評価のきっかけを作ったのがサンセヴェリーノだった。彼がベランジェの「憂鬱のタンゴ Tango de l’ennui」をカヴァーして以来、フランスの若いアーチストたちはフランソワ・ベランジェに注目するようになり、革命50周年にこのトリビュート・アルバムが生まれた。ベランジェの歌は、当時も今もラジオやテレビで聞かれることはまずない。レコードとコンサートだけでその歌は伝播していた。電波のように空中を飛ばずに、地づたいに広まった歌である。68年世代のノスタルジーに留まってはいけない。このトリビュートアルバムに集まったひと癖もふた癖もあるアーチストたちは、もう一度地づたいにベランジェの歌の熱を伝えてくれているのだから(日本語解説より)。
★2008年に発売されたアルバムの廉価盤再発となります。

■曲目:
1. ロイック・ラントワーヌ/10年前
2. ラウール・プティット/ママドゥーが言うには
3. トリオ/俺の花
4. レ・ブレロー/アントニオ
5. ジャンヌ・シェラル/ラシェル
6. イヴ・ジャメ/鳥のモニュメント
7. マルセル&ソン・オルケストル/マグイユ・ブルース
8. ミッシェル・ビューレール/老人
9. ラ・リュー・ケタヌー/俺の好きな娘
10. ユベール・フェリックス・ティエフェーヌ/生の断面
11. ステファヌ・サンセヴリノ/ブレジル
12. メル/マニフェスト
13. レ・ズガブーニスト/前進せよ
14. ジェラール・ブランシャール/これらのひどい言葉
15. エドガール・ラヴァアトラ/林の中で
16. トニー・トリュアン/女王の脚
17. エマニュエル・ベランジェ/頑固な母

 

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