トニー・ミュレナ(1916-1971) は、残念なことに晩年は流行りの音楽のアコ・インストみたいな録音が多く、データもなんもなしのカセットでのリリースがほとんどで、後年CD 復刻もされるのですが、これがあのスウィング・アコーディオンの王者の末路かと悲しくなります。(ジョー・プリヴァもひどいカセットたくさん出してました)。さて、今回登場のこの3CD は、この後期の部分を無視して、トニー・ミュレナの「スウィング・アコ黄金期」(1939-49)の11 年間の録音をほぼ完全に収録した72 トラックで、曲順は年代順、パースネルも分かる限り全部記載されているという画期的復刻盤です。フランスに於けるミュゼット / ジャズ・アコーディオンの黄金時代を作り出したトニー・ミュレナ、ギターで言えばジャンゴみたいな人ですから、この機会に是非!