Originally released in 1975 on LP by Minos
1940年代の内戦時代から2次大戦後、ギリシャのマルクス主義、及び実存主義の潮流の中から登場し長らく活躍した詩人にして批評家(その詩は多くの作曲家&歌手に取り上げられています)、英語圏で最も知られていない文学者という反語的名声を博しているマノリス・アナグノタキス(1925-2005)の詩を、20世紀ギリシャ最大の音楽家と言われもし、50年代から活躍、『その男ゾルバ』でも知られるように、映画音楽をはじめ、クラシック、オペラ、バレエ音楽、そしてポピュラー音楽まで、幅広く世界的に活躍したミキス・セオドラキス(1925-2021)が作曲。
そんなアナグノタキス作詞+セオドラキス作曲のナンバーを歌うのは、1972年のファースト・アルバム以来、セオドラキスお気に入りの男性歌手として、数多くセオドラキスの作で歌い、その世界ツアーにも常に同行、セオドラキスのラスト・アルバムでも歌っているペトロス・パンディス(1941-)と、2次大戦後、政治難民としてソヴィエトへ亡命した両親のもとで、モスクワで育ったマルガリータ・ゾルバラ(1957-)。
当時、ギリシャ軍事政権(1967–74)に追われパリへ亡命していたセオドラキスは、定期的にモスクワを訪れ、当地のギリシャ人クラブでコンサートを催していたそう。その際、現地で出会ったゾルバラの歌声に惚れ込んでいて、ほどなくギリシャ軍政が倒れた際、セオドラキス帰国後第一作への参加を乞われ、ゾルバラはギリシャい行きを決めたという。本作がデビュー作となる彼女は、その時、18歳。パンディスが5曲、マルガリータが4曲歌い、タイトルは実にシンプル『バラデス(バラード)』1975年作。
1 P. Pandís– To Navágio
2 M. Zormpalá– Drómoi Palioí
3 M. Zormpalá– Káto Ap’ Ta Roúcha Mou
4 P. Pandís– Chará, Chará
5 M. Zormpalá– Oi Stíchoi Aftoí
6 P. Pandís– Mes Stin Kleistí Monaxiá Mou
7 P. Pandís– Kai Pernoúsane Ta Tram
8 P. Pandís– Óla Échoun Apodeltiotheí
9 M. Zormpalá– Ótan Mian Ánoixi
Music by Míkis Theodorákis
Lyrica by Manolis Anagnostákis