マリ、トゥンブクトゥの小さな村で育ち、母親が若きアリ・ファルカ・トゥーレのグループで歌っていたこことから、幼い頃から音楽に親しんでいたそうです。家を出て首都バマコでの音楽活動を経た後に、アリ・ファルカから誘われ、1990年代の後半頃から彼のグループでギターを弾くことに、そして2006年のアリ・ファルカ・トゥーレの逝去後に独立、翌年にはマリでソロ・アルバムをリリースし評判を呼び、2009年には欧州デビュー盤 >”SONGHAI BLUES” をリリース、2011年には>”CROCODILE BLUES” をリリース、そして今作が欧州盤3作目となるわけですが、どちらかといえば静かなる脇役ムードを渋く保っていたサンバ・トゥーレ、そのクールなヴォーカル・スタイルはそのまま保ちつつも、今作では生ギターをエレキに持ち替え、そして故アリ・ファルカ・バンドの面々の参加を得て繰り広げるバンバラ・ブルース、もとい“砂漠のブルース”的世界観に近いこの演奏、グッと奥行きが深くなったように感じられます。実にハードボイルドかつドライなブルースです。