★オリジンヌ・コントロレ フィーチャリング ムース・エ・ハキム
『アルジェリア移民が愛した歌』~オリジン“源泉”をコントレ“統御”するというユニット名は、つまり“移民流入コントロール”法を意味するのでしょうか?活動停止しているゼブダのフロント歌手=(マジッド・シェルフィと3者でフロントをつとめた)ムース&ハキム兄弟を中心に、南仏トゥールーズのミュージシャンが集い録音されたこの作、アルジェリアから低賃金労働者としてやって来た父の世代が、望郷にむせびながら愛した歌の数々をカヴァーした企画アルバムです。シェイク・エル・ハスナウイ、ルーニス・アイト・メンゲレット、ダフマン・エル・ハラシ、マトゥーブ・ルネス…等々の歌を、マンドーラ、ギター、アコーディオン、ピアノ、ダルブッカ、ネイといった演奏において、シャアビの歌い口を自分たちなりに再現するオリジン・コントレ流儀のアルジェリア歌謡集と言えるでしょう。それは、父たちの望郷の念を揺籃として育った移民2世たちの自己確認作業なのかも知れません。今現在の在仏アルジェリアン2世によるシャアビ・アルバムとして、マジッド・シェルフィのソロ・アルバムとともに、ハズせませんね。充実しています!