●『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の大成功で世界中で知られることとなった女性歌手オマーラ・ポルトゥオンドのファースト・ソロ・アルバムです。オマーラ・ポルトゥオンドは、『ブエナ・ビスタ』ムーヴメント以前から、キューバのトップ歌手として活躍を続け、1970年の初来日以来何度も来日し、またアルバムも多く発売されてきた、日本でもお馴染みのラテンのスターです。
●そんな大スターの彼女ですが、そのキャリアの出発点が “フィーリン” であるということは以外に認識されてきませんでした。しかし彼女は、フィーリン・ムーヴメントの最初の15人に名前を連ねた人であり、ホセ・アントニオ・メンデスやフランク・エミリオ、ラ・グラン・フェジョーベらが結成した最初のフィーリン・グループ、ロキバンビアに歌手として参加しています。その後、フィーリン・ムーヴメント系の女性アーティストが集まって結成したクアルテート・ラス・デ・アイーダにも参加。以降の活躍は、ファンの方ならご存じの通りです。
●本アルバムは、そんなオマーラのソロデビュー・アルバムです。録音は、フィーリン・ムーヴメントも成熟した1958年。音楽ディレクターは、当時一番革新的なミュージシャンだったフリオ・グティエーレス。彼の指揮の下、コンボ編成を基本に曲によりストリングスなども入れつつ、多彩で練りに練られたアレンジが全編で繰り広げられています。モダーンなボレロからエキゾチシズム溢れる曲、ジャジーな曲など、収録された音楽はスタイルこそ多彩ですが、アルバムの最初から最後まで一貫しているのは、洗練されたモダーンな雰囲気とキューバならではの色合いの絶妙なブレンド加減。まさにフィーリンを代表する名盤です。
●今回も復刻にあたり、オリジナルアナログを出来るだけ忠実に再現した紙ジャケ仕様でお届けします。
(以上、メーカーインフォより)
01. Magia Negra (That Old Black Magic) マヒア・ネグラ – Harold Arlen
02. Adios アディオス – Enric Madriguera
03. Oguere アゲレ – Gilberto Valdes
04. Ya No Me Quieres もう愛してないのね – Maria Grever
05. Llanto de Luna ジャント・デ・ルナ – Julio Gutierrez
06. Noche Cubana キューバの夜 – Cesar Portillo De La Luz
07. Andalucia アンダルシア – Enrique Granados
08. Que Emocion この気持ち – Orlando de la Rosa
09. El Hombre Que Se Fue (The Man that Got Away) 去っていった男 – Harold Arlen, Julio Gutierrez
10. No Hagas Caso 気にしないで – Marta Valdes
11. No Puedo Ser Feliz 幸せになれない – Adolfo Guzman
12. Caravana (Caravan) キャラバン – Duke Ellington, Juan Tizol
〜何と言っても”ノーチェ・クバーナ”の瑞々しさ!何度聴いても不思議な新鮮さに満ちた曲です。フリオ・グティエーレスの今もって斬新さが感じられるアレンジに応え、夢見心地の歌声を聞かせる若き日のオマーラ・ポルトゥオンド!あるいは、当方リリースの>『フィーリンを感じて』2曲目に収録させていただいた「No Hagas Caso」も素晴らしい!まさにキューバの夜の向こう側、って感じでしょうか?