写真向かって左の人物がオデッセイアス・モショナス（サモス出身 1912-1995）ですね。この人は50年代に一時キャリアが途絶えたものの、ヤニス・パパイオアーヌやプロドモス・ツァウサキス、あるいはステラ・ハスキルらとの共演歴もあり、レベーティカの歴史にキッチリ名前を残した歌い手ですが（味わい深い歌声は勿論スバラシイものです。…ところで本作には、アレキサンドロス・モショナスという男声も２曲収められていますが、それはオデッセイアスの息子さんかと）。
そして、写真向かって右、ミツァラスこと、ディミトリス・フラティスは、この1974年の作（LP）と、翌年にソロで、同タイトル ２作目 のLP（CD化あり）をリリースしているだけで（ほか、75年に45rpm シングルが３枚〜で、もう1枚のLPが79年にリリースれていますが…こちらCD化はナシ、コンピレーションということなので、あるいは、没トラック集かも知れません。もしかしたら、この79年あたりに亡くなったのかも知れませんね）、生年も没年もわからない人物…けれども、その、ヴァンヴァカリス風の胴間声ヴォーカルがなかなか素晴らしいものですから、気になってしまって仕方がない、ということはあります。
根性でネット上を行ったり来たりしていたら、なんか、昔で言えば２ch風（今でもある？）のレベーティカ情報交換サイトに行き着きました。そこでのやり取りでは、この “PALIA FROURA（OLD GUARD＝古き良き保守派 ）” シリーズ以前には、録音はないと発言している人もいれば、いや、ジュークボックスの時代にシングルが出ている、と言う御仁もいるという具合。加えて、サラミス島出身でピレウスに移り住んだ人、と、そんなことも語られていましたが、やっぱり、ギリシャでも、よくはわからない人なんでしょうね…。

それはともかく、イイ顔してるじゃないですか？顔がもうレベーティスですよ。