“難民の歌” と題された2002年リリース作、もちろん、1922年9月の “スミルナの大火” 以降、先にオスマントルコから独立していたギリシャ国境内へ、流民として移り住んだアナトリアのギリシャ住民に関する歌だということは、ジャケット(スミルナ、もしくはイズミール港の写真でしょうね)を見てもわかるし、カフェ・アマーン風の伴奏にしても、歌にしても、実にクォリティーが高いと思います。
というか、そのスミルナ伝来の古風な節まわしを感じさせつつ、これほどまでに瑞々しい歌声の新録は聴いたことがないし、あるいは、スミルネイカ・ソングの伴奏として、これほどまでに素晴らしいアンサンブルを聞かせる00年代の新録アルバムも、未だ聴いたことがないレベル…ビックリしています。
古い歌い手の残したシングルのコンピレーションかとも疑いましたが、その演奏の統一感、録音の質感を鑑みて、どうにも00年代初頭の新録アルバムと思えます。 そして、歌い手はマリサという女性歌手、一体どこの誰なのか、この1枚のCDアルバムを残し、それっきりと思しいのですが(ジャケの古い写真は現在の女性のものとも思えませんし、古い女性歌手のお顔かも知れませんが、誰だかわかりません。もしかして、本作歌い手のお母さんとかお祖母さんとか、そういうことなんでしょうか?それとも、アナトリアからの帰還者を両親に持つ、この時、50〜60歳代ぐらいの現役歌手なんでしょうか?…ちなみにトルコとギリシャの間に取り交わされた住民交換が実行されたは1923年のことでした)、こういう作がポツンと1枚あったりするから、ギリシャ歌謡探訪、やめられませんね、ホント。
というか、高過ぎ…ですが、ホント、
1 Προσφυγάκι
2 Η Μαρίτσα Η Σμυρνιά
3 Ο Ψαράς Με Το Γρι-Γρι
4 Καλλιοπάκι
5 Άντρα Θέλω Εγώ Να Πάρω
6 Ψηλά Μη Χτίζεις Τη Φωλιά
7 Τα Μάτια Σου, Σμυρνιά
8 Μ’ Αρέσει Στην Ακρογιαλιά
9 Για Μια Χήρα Παιχνιδιάρα
10 Αλατσατιανή
11 Όμορφη Μελαχρινή Μου
12 Έχεις Μια Γλύκα Στο Φιλί
>こちらでも紹介されています(無断リンク陳謝&感謝)!