マリヤ・モッテンソン / 早春
【2017/1o/22 北欧の音楽祭 郷の音ホール(兵庫県三田市)に出演】
<スカンジナヴィア半島の先住民、サーミ人の音楽>
“ヨイクを歌う時、私が誰なのかを感じる事ができるのです。”聴く人の心を震わせる、サーミ人の伝統唱法ヨイクの素晴らしさ、美しさに圧倒される。
★サーミ人をテーマにした映画『サーミの血』が話題になっているが、マリヤは若手サーミ人ミュージシャンとして、今、最も注目されている存在。
プロデューサーのフローデ・フェルハイムは映画『アナと雪の女王』のテーマ曲のオリジナル楽曲を作曲した事でも有名。ホーミーにも似た”ヨイク”に、ピアノなどの現代楽器も加わったポップかつプリミティヴなサウンドに、心うたれる。
★「私のアイドルは、おばあちゃんなの」 マリヤは90歳を超えるおばあちゃんの話をする時は、いつも頬が緩む。「おばあちゃんは何でもしってるの…」と祖母を大変尊敬していて、トナカイ放牧で生きていく術、伝統的な刺繍、 サーミ人の歴史や、ノルウェー政府の支配が厳しかった時代のことなど、何でも教わっている。 祖母の影響も大きく、先祖から受け継がれてきた南サーミ人を誇り思い、途絶えそうなっている南サーミ語で歌い続けること、ナカイの群れと共に生きていくことを決意した。
★おばあちゃんから教わったことのひとつが、サーミ人の厳しい人種差別の歴史。「奪還する」、「私は誰?」は、先祖が味わった悲しい経験を 語り残す意味を含めマリヤ自身が作詞した。一方 「銀の雫」、アルバム・タイトル曲の「早春」など、自然の輝きを歌う曲もとても美しい。
★最後に収録されている「グレートマウンテン」は、 2017年日本でも公開された映画『サーミの血』の中で主人公も映画の中で歌っている、古くから伝わるヨイク。無伴奏であったヨイク本来の魅力を感じられる曲で、アルバムは締めくくられている。
1. 銀の雫
2. 早春
3. 奪還する
4. ビョルクフェレット山
5. トナカイの赤ちゃん
6. 私は誰?
7. 幼かった頃
8. 白鳥
9. あなたはどうしてそんなに静かなの
10. トナカイの母親の悲しみ
11. グレートマウンテン
【マリヤ・モッテンソン Marja Mortensson】
マリヤ・モッテンソンは、1995年生まれ。ノルウェーの中東部ヘードマルク県、スウェーデンとの国境近くEngerdal地域のSvahken sïjteという小さな村で育った。この地域は、先住民族 サーミ人が太古より暮らしてきた。マリヤは現在500-1000人しかいない「南サーミ人」のひとりである。 トナカイの放牧を家業とする家に生まれ、その数は現在も数千頭。
今でも5-6月は生まれた 仔トナカイの耳にマークを入れる作業、9-10月頃は成長したトナカイを出荷する作業で多忙になり、コンサート活動を中断するという。
マリヤは、誰から教わる訳でもなく 幼い頃から サーミ人の伝統唱法「ヨイク」に関心を持ち、歌いはじめた。14歳の時に作詞作曲した 「幼かった頃」[7] が、大きな注目を集めた。
〜以上、メーカーインフォより