★マリエム・ハッサン / エル・アイウンは燃えている
1975年の独立以来、モロッコに占領されたままの国、西サハラの女闘士マリエム・ハッサン12年新作は、昨年1月の「アラブの春」に先行すること4ヶ月、一昨年の秋から反政府運動が断続的に続いている西サハラの首都エル・アイウン(モロッコ名ラーユーン)をテーマに、ずばりタイトルが『エル・アイウンは燃えている』です。バックのメンバーを一新し、パーカッショニスト以外はスペイン~カナリア諸島人を器用。単なる「ハウル=砂漠のブルーズ」に止まらない、ジャズやファンク、ロックの要素を取り入れ、音楽的な幅を拡げています。その上後半にはコレまで以上にダイナミックかつトランシーな「ハウル=砂漠のブルーズ」も収録。「アラブの春」、「グデイムイジック(反政府運動が起きた土地)」、「勝利が呼んでいる」など、西サハラの現実を世界に知らしめるような扇動的な曲名が並びます。