マルシオ・ファラコ8枚目の作品にして、初の全編仏語歌詞。前作「Cajueiro」(2014)以来、数年に渡り温めていた構想を具現化したのは、知られざる詩人の才を持つ電気技師のフィリップ・ティヴェ。アルバム・タイトルに「L’Électricien de la VILLE LUMIÈRE」(=光の街の電気技師)とあるのはその為です。ガット・ギターとカイピーラ・ギターの清涼なアンサンブルと、心地よく包み込むようなメロディーに導かれた”Sur Un Fil”に始まり、映画女優として知られる女性シンガー、アニエス・ジャウィとのデュエットが聴けるm-2”Au Partage des Eaux”、本曲ではミュゼット調に演奏されるダグラス・マルコリーノのアコーディオンも、ブラジルのリズムをモチーフにした他曲では南部ガウショの音楽に基づいた奏法を見せたり、多彩な色付けを行っています。かつてポルトガルのS.S.W.アントニオ・ザンブージョと共作した”Guia”の冒頭部分のメロディを発展、リノベイトしたm-9”Histoire de Coeur”にもそれは顕著に表れています。長年にわたりマルシオの作品に参加し続けているジェルソン・サエキ(b)や、ジュリオ・ゴンサウヴェス(per)が今作でも味わい深いプレイでサポート。コンテンポラリーなテクスチャーのボサ・ノヴァ m-6”Il Pleut Sur Rio”にはジェニウ・カストロ(eg)、哀愁漂うリフレインが印象的な m-7”Que Je T’aime”にはステファン・ベルモンド(tp)、1st「Ciranda」で朗読されるジャズ評論家アラン・ジェルベのマルシオに捧げたことばに楽曲をつけたm-12”Plus de Mille Jours”にはセルジオ・ガルヴァオン(sax)がそれぞれゲスト参加。(サプライヤーインフォより)