ベリサリオ・ロペスでのピアノ奏者を経て、オルガ・ギジョーのオーケストラやコンフント・シボネイ(イソリーナ・カリージョやマルセリーノ・ゲーラらが参加)のリーダーを務め、セリア・クルースのサンテリーア・アルバムにも参加した、キューバの伝説のピアニスト兼作編曲家、ファクンド・リベーロが結成したクァルテート・ロス・リベーロの記念すべきファーストLP “MUY CUBANO”〜曲順とジャケを変えてのストレート・リイシュー(1950年代末 メキシコRCA)!ファクンド・リベーロは、シルベストレ・メンデスやエル・グラン・フェジョーべ同様、アフロ・キューバンらしいファンキーな感覚と、ホセー・アントニオらのフィーリンにも通ずる作曲センス両面を兼ね備えたピアニストでした。そんなファクンドのジャイヴ感覚とモダンな歌心を全面的にフォローしたロス・リベーロの男女4人(Elba Montalvo, Sirelda Gonzalez, Abelardo “Ébano” Rivero y Jesús Leyte)によるコーラスワークと素晴らしいオーケストレーションがたっぷり楽しめる決定的名盤!スペイン VINTAGE MUSIC の復刻盤です(個人的には、いずれリリースしたいと思いながら、ここ3年来取り組んでいるチャチャチャ周縁コンピレーションCDの中核をなすグループとして、そっと温存しておきたかったんですけど、VINTAGE MUSIC が復刻してしまったから、おじゃんですな、残念、とは言え、まだまだ7インチSINGLEに名曲がありますから…というか、仕事遅すぎ!)。ともあれ、”ASI ASI ASI” のチャチャチャ系ボレーロ(ディスコ・カランバのフィーリン・コンピレーションにも収録されてしまいましたが)、NY派のマンボとはまた一つ違うキューバ・ショウビズが生み出したチャチャチャ発展系のグァパチャ系ダンス・スタイルの素晴らしさ!ほかにもイイ曲満載&POP!〜サイコーです。
その後、ロス・リベーロはスペインで活躍しLPも幾つか(しだいにロカバラード風になってしまったのは残念)、ファクンドはマイアミへ、リーダー作はそのピアノ・プレイをフィーチュアーした VELVET 盤が存在するだけ…。