これぞ〈砂漠のヘヴィ・ロック〉の前史! 多様な音楽性を取り入れた2010年のファースト・アルバム !新しい才能が次々と登場する砂漠のブルースのシーンの中でも、ヘヴィ・ロックのサウンドを取り入れた2016年作『奇妙な世界』(ライス IRR-6000)で圧倒的な存在感を放ったケル・アスーフ。ベルギーに亡命したトゥアレグ人ギタリスト/歌手アナナ・アルーナを中心として結成された彼らが、2010年に発表したファースト・アルバムが本作だ。メンバーはアナナを除いて現在とは異なり、砂漠のブルースを基調としながらもジャズやレゲエ、ラテンなどを取り入れた独自のミクスチュア・ミュージックを展開している。ジャジーなフルートやアクースティック・ギターの多用等、ヘヴィなサウンドの『奇妙な世界』とはまた異なったケル・アスーフの魅力が感じられる作品だ。 (メーカーインフォより)
1. Alkas
2. Tiliadene N’Ashra
3. Tin Hinane
4. Warda
5. Akaline
6. Taggazt
7. Afrik
8. Amidinine
9. Tinariwene
10. Talit
11. Tamasheq
12. Imidiwan
ベルギーのブリュッセルで結成された多国籍砂漠のブルーズ楽団ケル・アスーフの2010年1st初入荷。ギターと歌を歌うアナナはニジェールからベルギーに亡命したトゥアレグ、その他、パーカッションにはアルジェリアのトゥアレグ、女性コーラスはタルティットのメンバーでもあるマリのトゥアレグ、ベースにはモーリタニアのトゥアレグ、フルートの女性はガーナ人とベルギー人のハーフ、ドラムスにはトーゴ人、そしてギタリストにフランス人という多国籍ぶり。トゥアレグの砂漠のブルーズを基本に西アフリカ音楽、アフロキューバン、グナワ、少々のジャズ的な要素を加え、「砂漠のブルーズ・流浪編」と呼びたい音が生まれています。アルバムタイトルの 「Tin Niname」とは伝説のトゥアレグの女王の名前。亡命先の地で、新たな音楽を取り入れながらも、自分たちのルーツについて歌う。不屈の精神を持つトゥアレグらしい態度です。最終曲「イミディワン(同志)」はティナリウェンの曲とは同名異曲ですが、ギターとフルート、カラバシュだけをバックにしたショッパイ声は、ティナリウェンにも負けていません。