1915年にハイチに生まれたギタリスト/作曲家のフランツ・カソーズ。彼の数少ないレコーディング作品がフォークウェイズのカタログには残っています。1940年代半ばに渡米し、以降アメリカを拠点に活動するフランツは、ハイチのフォークロアと西洋クラシック音楽の教養をミックスさせた独自のギター音楽を確立しました。50年代始めにフォークウェイズへ吹き込みを行った後、当時大人気だったハリー・ベラフォンテのギタリストとして活躍、また若き日のマーク・リボーのギターの先生だったことでも知られており、後にリボーはフランツ作品のみを演奏したソロ・ギター作品をリリースしたり、フランツ楽曲の楽譜を出版したり、その再評価を積極的に促しています。
1969年にリリースされたフランツのフォークウェイズ最終作が『ハイチアナ』。ベラフォンテの歌唱でヒットした‘Merci Bon Dieu’を始め、フランツの代表曲の数々を録音した作品です。ソプラノ歌手バーバラ・パーロウがオペラチックに歌い上げて少々仰々しいですが、フランツのソロによるインストものは、前作から15年の経過を反映して熟練の極み。ため息が出る美しさです。 (サプライヤーインフォより)>★