EOIN DILLON / PONDELORUM

★オゥエン・ディロン / ポンデローラム
★キーラの創設メンバーの一人で、イリン・パイパーのEoin Dillon オゥエン・ディロンが7年振りに発表したソロアルバム。多彩な楽器をゲストにイリン・パイプの可能性を追求した、意欲作!
★こんな、成熟かつ実験精神に満ちた、刺激的なアルバムがあっただろうか?
★全曲彼自身の作曲による楽曲。アイリッシュ・ミュージックのオーセンティックさを保ちつつ、その一方で、ハープシコードやトロンボーン、ハマー・ダルシマーなど、普段アイリッシュ・ミュージックではあまり聞かれない楽器を積極的にサウンドに取り入れ、他では聴くことの出来ない新鮮な響きを奏でている。
★オゥエン・ディロンの3作めのソロ・アルバム《ポンドローラム》をご紹介します。1971年2月生まれのディロンはユニークなアイリッシュ・バンド、キーラの創設メンバーの一人で、イリン・バイパーとして我々の前に登場しました。2015年6月にキーラを離れていますが、特に喧嘩別れしたわけではないようです。かれはまた優秀な作曲家でもあり、キーラのレパートリィの重要な部分を担っていました。
★イリン・パイプはアイルランド伝統音楽を象徴する楽器です。数あるバグパイプの中でも最も発達して、最も複雑、最も難しいと言われます。キーラにあってはロナン・オ・スノディのバゥロンがビートの柱ならば、ディロンのパイプはメロディのフロントとして、極めて伝統的でありながら、同時に最先端の新しさも感じさせるキーラのサウンドを生み出していました。
★今回はこのメンバーとは別れ、キーラのメンバーも含む実に多彩な人びとがクレジットされています。一種の「饗宴」です。これまでの2枚ではどちらかといえばキーラの音楽の延長にあって、特異なメロディアスな世界をストレートに追求していました。ここでは、トリッキーな曲想よりアイリッシュ・ミュージックのオーセンティックな構造や伝統的な組立てが目立ちます。その一方で、ハープシコードやトロンボーン、ハマー・ダルシマーなど、ふだんアイリッシュ・ミュージックではあまり聞かれないサウンドを入れて、新鮮な響きをかなでてもいます。成熟する傍ら、実験精神は旺盛です。(おおしまゆたか解説より)>★

1. In off the road
2. Marina’s kitchen
3. Report on expedition to Westphalia and Kobenhavn
4. Christchurch bells
5. Cock of the walk
6. For every child born
7. For Begley, The Piper from Crossberry
8. Uisce faoi thalamh
9. Ubiquitous donke

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