50年代にデビュー以来キューバ国内では他の追従を許さない一番人気の”センティミエントの女王”ことエレーナ・ブルケの88年にリリースされたと思われるアルバム。彼女は先日放映されたNHK-BSのアメージング・ボイスでも大フューチャーされてました。
オマーラ・ポルトゥオンドの良きライバルである彼女、本作ではフィーリン系の偉大な作曲家マルタ・バルデスの楽曲のみを歌っています。バックはチューチョ・バルデスの右腕としてイラケレでギターを引き続けるカルロス・エミリオ、キューバン・ジャズの創始者の一人であるピアニスト、フランク・エミリオ、フィーリンの伴奏者として著名なエンリケタ・アルマンサ。このアルバムはフィーリンの決定盤ですね、ピアノ+歌 OR ギター+歌 OR ピアノ+ギター+歌のシンプルな編成で、自由度の高いパフォーマンスを繰り広げます。メロディーとコードの楽譜を前にして簡単なアレンジの打合せをした後は、本番真剣勝負、お互いの出方を見ながらの”フィーリン”に従った即興性の高い演奏だったと想像します。で、歌うのがキューバで最も難易度が高くかつ魅力的なマルタの楽曲の数々、歌心に溢れる名人芸です。
”フィーリン”スタイルを表す言葉は拡大解釈も様々な意味に使われることがありますが、本来の意味での”フィーリン”のスタイルはこのアルバムのようなパフォーマンスを指します。”フィーリン”を語るならばこのアルバムは絶対外せないマスト・アイテムです!
なおこの盤はCDRで原盤に起因するノイズが若干ありますので、予めご了承ください。(サプライヤーインフォより)
1. LLORA,LLORA
2. COMO UN RIO
3. TU NO SOSPECHAS
4. TENGO
5. TUNO HAGAS CASO
6. CANCION SIN TITULO
7. HAY MIL FORMAS
8. JUEGO A OLVIDARME
9. JOSE JACINTO
10. MACAYA
11. AIDA
12. LA CANCION