ナイジェリア出身のミュージシャンで、プロデューサー、ヴォーカリストでもあり、ロンドンとレゴスを行き来しサウンド・エンジニアや、クラブDJとしても活動、加えて、ノリウッド映画のサウンド・デザイナーでもあるというレケ・アワインカ(Leke Awayinka a.k.a. CHif)が立ち上げたプロジェクト、エキティ・サウンドの、2019年デビュー作から4年を経ての2作目、ということで、初作と同じくベルギーのクラムド・ディスクからの新作です。
う〜ん、現行ナイジェリア音楽の混沌!の表象?というか換骨奪胎 !? けっこう真に迫っているよーな気もしますね〜、 なんて、ま、そんな印象で聴き始めてみたものの、これが、なかなか一筋縄ではありませんでした。
全17曲、短かい曲で1分に満たず、長くても5分に足りない曲のそれぞれが、フジやジュジュ、そして、アフロビーツやアフロビートなど、ヨルバ系音楽はじめ、エレクトロニカやベース・ミュージック、ジャジー・ヒップホップやアンビエント、フォーキーもあればサントラ風もあり。そこに、レケ・アワインカ本人はじめとする男女多彩なヴォーカル、ラップ、ヴォイス&コーラスが歌い継がれ、そこにまた、さまざまなビート使いや生音含む多彩なサウンド・イメージが盛り込まれて行くという、一聴、そんな内容に十分引き込まれてしまったわけです。
余談、が、しかしながら、う〜ん、こちら、聴き手側の問題として、ですが、どこかブレてるような、焦点が合っていないような感じ? を、ぬぐえませんでした…。で、もう一度じっくり聴いてみて、ハタと気づいたのは、あ、そうか、ヨルバはヨルバでも ”エキティ・サウンド” なんだ、と。
というわけで、このレケ・アワインカ、ナイジェリア南西部の都市、エキティのヨルバ人に出自を持つ男なんだな?と、そー思い直して聴いてみれば、実に印象的なコネクリまわすような女声達による地声コーラスにしても、トーキングドラム未使用の件にしても、いわゆるジュジュやフジ、アフロビートの換骨奪胎 ヴァージョンとはいえ、そこに聞こえるレゴス産ヨルバ・グルーヴと微妙に異質なノリも、エキティということなら納得です。そう納得すれば、ブレなしで楽しめます。
ヨルバ系コンガのアクバ複数に加え、鉦やマラカス、シェケレ等によるパーカッション・アンサンブルをバックに、コール&レスポンスの歌を積み上げていくように披露する “エキティ・ミュージック”(参照>★ )、皆さんにもちょっと聴いていただきたい、という話になってしまいますが、ま、いつもながら、意味不明〜すみません!?
1.aLAcarte pt.1 01:42
2.Fuji On One 03:38
3.Chairman 02:51
4.Free The Boy 04:42
5.Ebi Pa Mi 03:55
6.Drum Money 03:25
7.Dabaru 03:13
8.Jiji Mo Ji 01:10
9.Ku Ise 03:38
10.Ghost Leader 04:15
11.Raindrops 03:30
12.Story Story 02:18
13.Home 02:46
14.Mami Wata 04:08
15.aLAcarte Pt.2 00:58
16.Tom Tom 01:52
17.Eko Bridge 01:28