CHARI CHARI / WE HEAR THE LAST DECADES DREAMING

DJ/プロデューサー Kaoru Inoue(井上薫)のオウン・プロジェクト=Chari Chariによる、久々のニューアルバム!…というわけで、昔からの友人なので、ココは推すしかないですね、なんてったって18年ぶり、ですからね、
その、オウン・プロジェクト名の “チャリ・チャリ”の由来は、チャリ、つまり自転車だと聞いたことがありますが、そのさり気なさ過ぎる命名が示すごとく、飾るところがなく、嘘がありません。で、個人的な印象を言えば、昔の言い方でいうところの “音キチ” (死語?)ということになるんでしょうか?とにかく音、音響が好きなんだなあ、と、かねがね思っています。
随分以前のこと、いっしょにバリ島へ行ったことがあるんですが、彼の旅の目的の一つには、バリのカエルの鳴き声を録ることがあったらしく、夜中、機材を手にして、ライステラスで一生懸命、録音していたことがあって、そこに地元の若者が何人か珍しそうに見に来て、お喋りをし始めると、ウルセー!あっち行け!と、怒鳴っているの彼を目にして、日頃の温厚さから考えると、う〜ん、そこまでヒタムキきにカエルの声を録っていたんだな、と…。
その音響に対する偏愛と直向きさが、一番、磨きのかかった状態で、ある意味、DJカルチュアーの軌道から離脱しかねないギリギリのところで紡がれる新鮮の音響、みたいなものが感じられるのが、チャリチャリ名義のアルバムじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか?

DJ、及び音楽プロデューサー。神奈川県出身。高校時代から20代前半までパンク~ロックバンドでのギタリスト経験を経て、1989年にアシッドジャズの洗礼とともにDJカルチャーへ没入する。1994年よりChari Chari名義で音楽制作も本格的にスタート。UKのレーベル、Pussyfootよりリリースを重ねる。真空管、MIX、BLUE、WEBなどの都内クラブで活動を続け、1999年Chari Chariとして、あらゆる音楽体験を昇華した1stアルバム『spring to summer』を発表。以降、リリース作品やリミックスは多岐に渡る。2002年にリリースされたChari Chariの2ndアルバム『in time』からのシングル・カット「Aurora」は、世界各国で20種以上のコンピレーション盤にライセンスされ、今でもクラブやラジオでプレイされる不滅のクラシックとなった。2003年より日本が誇るインディペンデント・レーベルCRUE-L内に、自身のレーベル“Seeds And Ground”を立ち上げ、「Aurora」制作時のパートナーであるDSKこと小島大介と共に、ミニマル・アコースティック・ギター・デュオAurora Acousticを結成、2004年秋デビュー・アルバム『FLARE』、2006年『Fjord』をリリース。本名Kaoru Inoueとしては初となるダンス・オリエンテッドなアルバム『The Dancer』を2005年夏にリリースした。その後、レーベルとして独立、2010年にKaoru Inoue名義で発表した『Sacred Days』以降、PCによるライヴセットもスタートした。またデビュー時期も近く、長年に渡りお互いに影響を与え合ってきたアーティストCALMの提唱による有機的UNITY=Cosmic Blessing Ensembleに参加。2013年にFuji Rock Festivalはじめ、4カ所の野外フェスでライブをおこなった。2014年、12年ぶりにChari Chari名義を復活させ、ライブ・バンドとして再生。さらに2016年にChari Chariとしては14年ぶりのアナログリリースとなる「Fading Away / Luna de Lobos」が大きな話題となった。2018年はKaoru Inoue名義にてアナログLP『Em Paz』をポルトガルのレーベルGroovementより発表。ダンスの狂騒から離れ、深くチルアウトしていくオーガニックなサウンドになっている。キャリア30年を迎えるその音楽性は先鋭と普遍を往来しながら、現在でもなお輝き続けている 。(〜以上、http://www.seedsandground.comより転載)

01. Tokyo 4:51
02. Of Mystic Dreams
03. Esfera de □gua
04. In Exotic Haze
05. Suburban Archeology
06. Uluwatu Monkey Dance
07. Nanban Lights & Shadows
08. Saravah
09. Luna de Lobos
10. Fading Away
11. Nocturnal Bell
12. Black Shrine

Out on 22 July 2020
After many years of working as a DJ and producer in the Japanese dance music scene, Kaoru Inoue has now released the new album under the name of Chari Chari after 18 years, a collection of organic-electronic compositions filled with an exotic designs welling up in the middle of nowhere.