里アンナの『吾島』です。まったく唐突、というか、時期を逸しているというか、初入荷です。奄美出身、幼い頃から祖父に民謡を教わり、数々の民謡コンクールを総ナメ、その歌声は奄美を飛び出し世界へ響こうとしているようです(本作は海外へもディストリビュートされているそう)。が、当方、全然知りませんでした。もうリリースから5年も経た、このアルバムのことも知らずに生きて来ました。すみません!
それなのにナゼ突然、本CDを仕入れたかと言えば、昨年末、さるオヤジ系忘年会でグタグタに酔っていた最中に、本作収録の「十五夜」をたまたま Polka Dot Disc 主催のY師匠に聞かされて、その場のグタグタが一瞬サッと消え去ったのを体験したからなんですが…(ま、そういうことも時にはあります)。
で、それはともかく、里アンナという歌い手の経歴に関してはオフィシャルブログの >”profile” をリンクさせていただくとして、その歌声の魅力について何かを言わせていただくなら、それは、しなやかさと、伸びやかさ、そして透明さ、…たぶん三線だけでも、アカペラでも、あるいは本作のようなエレクトロな伴奏の中でも、バックの音を選ばず変わらない響き、その声そのものが広がりを生む強さ、みたいなものがあるんじゃないかと思います(とはいえ、子供の頃から歌っていたスタイル、三線弾き語り完全ソロ・アルバムを聴いてみたいという気持ちはあります。たぶんそれがこの人の原点でしょうから)。
そんな歌声が生みだす広がりの中に、当方は、どこなのか南の夜の海に、満月の光に映える水平線を見たような気持ちになりました(なんちゃって、ガラにもないこと言い出してスミマセン…)。その意味では、何を歌おうとも、そのスクッと立ち上がる声そのものに魅力のある人じゃないかと、そう思います。お試し下さい!
1 吾島
2 愛しゃや
3 十五夜
4 ネリヤカナヤ
5 行きゅんにゃ加那節
6 祭
7 黒だんど節
8 吾島 (ethnic)