ペルー音楽を上質な録音とパッケージで紹介し続けるサヤリー・レーベルが、ペルーの山の音楽フォルクローレをその代表的楽器をその代表的名手によりソロ演奏を中心に紹介する『ヌエバ・サングレ』シリーズの中の1枚。本作は、サックス編。
一 般的には、フォルクローレでサックスというと異質な感じを受けるかもしれませんが、ペルーでは、バンダといわれるブラス・バンドがフォルクローレのスタイ ルとして定着していて、サックスを中心とした大所帯のブラス・バンドが、哀愁あるメロディをブンチャカブンチャカとパンキッシュに鳴り響かせます。
本 作の演奏者は、ペルー中央部山岳地帯フニン県出身のガステルー兄弟です。彼らが吹く2台のサックスを中心に、他のサックス系や簡単なパーカッション(もし かすると彼らの多重録音かも)が伴奏をつけて、演奏されます。普段より簡素な編成ですが、その分このペルー・バンダの演奏の特殊性もクローズアップされる 結果となっているのが面白いです。
△参考