ALHAJI BAI KONTE & DEMBO KONTE & MA LAMINI JOBATE / GAMBIAN GRIOT KORA DUETS

★アルハジ・バイ・コンテ, デンボ・コンテ&マ・ラミニ・ジョバテ/ガンビアのグリオーによるコラのデュエット

アフリカ伝統民俗楽器数多ある中でも〈最も美しい音色〉を持つと言われる〈コラ〉。
その存在を米国に広めた巨匠アルハジ・バイ・コンテが披露する、あまりにも美しいグリオー音楽の世界。

西アフリカの世襲制芸能集団〈グリオー〉。この〈グリオー〉とは、西アフリカ・マンデ系社会階級制度における階層の一つで、起源は14世紀半ばであると伝えられています。文字の存在しなかった時代におけるグリオーの役目は、楽器演奏にのせ、歴史上の英雄譚や王家なども含む各家の系譜、生活教訓などを王家の人々に歌い伝えるというものでした。そんなグリオーの代表的な使用楽器の一つとしてと知られているのが、今回ご紹介する作品のメイン・インストゥルメントである〈コラ〉です。
コラは、直径40~50cmほどのヒョウタンを半分に切った断面に、牛や山羊などの動物の革を張ったものを共鳴胴として使用。そこに120cm程度の棒状のネックが通され、ブリッジを介しネックに対して21本の弦が直角に張られます。そんな同楽器はアフリカ伝統民俗楽器数多ある中でも〈最も美しい音色〉を持つと言われ、ハープやギターの原型であるとの説も存在します。
本作の主役であるガンビア出身のコラの名手:アルハジ・バイ・コンテ(1920-83)は、米国において初めてコラの演奏を行った人物。西アフリカ伝統音楽新世代の旗手:ダウダ・ジョバルテの祖父としても知られます。1970年代、バイ・コンテはラジオ・ガンビアとラジオ・セネガルの合同番組『セネガンビアの歴史』にレギュラーとして出演を開始。番組中では古の叙情詩を生演奏で紹介していくという役割にありました。そして1973年には渡米し、ニューポート・ジャズ・フェスティヴァルをはじめとした多くの音楽イヴェントに出演。ソリストとしては米国で公演およびツアーを行った最初のコラ奏者となりました。以降は海外での活動も増大し、ラジオ、TV、新聞などのメディアにも登場。グリオーおよびコラの普及に努めました。
本作はアルハジ・バイ・コンテとその息子であるデンボ・コンテ(?-2018)、そしてマ・ラミニ・ジョバテ(またはマラミン・ジョバルテ:バイ・コンテの養子。ダウダ・ジョバルテの師匠にして叔父。1940年頃-2013)をフィーチャーしたコラのデュエット作品で、1979年にアルハジ・バイ・コンテの自宅において録音が行われました。柔らかなメロディと煌びやかな音色、そして複雑なポリリズムが用いられたその楽曲は、いずれも夢のような美しさ。同作品の発売もまた、コラという楽器やグリオーという文化に対し国際的な注目が集まるきっかけとなっています。ちなみに息子のデンボ・コンテは同作品リリース後世界ツアーを行い、1989年にはBBCの番組にも出演。英国敏腕ミュージシャン達によるバルカン・バンド:ムスタファス・スリーとのコラボレーションを行うなど、精力的な活動が知られた人物です。
どこを切りとってみても非常に美しい至上の一枚。アフリカ音楽ファンの方はもとより、弦楽器愛好家の方も是非ご注目ください!
〜メーカーインフォより
●日本語解説/帯付き

1. Sutukung Kumbu Sora Followed By Solo (Tomora Ba Tuning)
2. Tutu Jara (Sauta Tuning)
3. Jembasengo (Tomora Ba Tuning)
4. Darisalami Amad Fal (Tomora Ba Tuning)
5. Yeyengo – High Life Tune (Tomora Ba Tuning)

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