ALEKA KANELLIDOU / ARGISES

アレカ・カネリドウ、1946年アテネのプラカ地区生まれ、父はヴァイオリン奏者のヤニス・カネリディスでした(映画音楽作家、ミミス・プレッサスとの仕事で知られる人ですね)。
学生時代、17歳の時に人前で歌うことを生涯の仕事にすることを決心し、父のつてでクラブで歌い始めたそうです。が、彼女自身、ジャズはじめ北米ポピュラー・ソングが好きで、クラブでは主に米国の曲を歌っていたそうです。そのうちに映画音楽の挿入歌を吹き込むチャンスがあり、彼女のレコード・デビューは1964年のシングル曲“クレイジー・ガール”という英語曲でした。
その後、3枚のシングル録音はありましたが、1974年、テッサロニキ歌謡祭で賞を受けた“Áse Me Na Fýgo(わたしにはかまわないで)” が全国でヒットし、初のLPアルバムを吹き込きこんだのが28歳、それなりに下積みを経験することなりましたが、その頃には勿論ギリシャ歌謡一般も歌いこなしていました。けれど、米国風のPOPソンングから出発したことで、ライカ一般とも、或いは60年代のネオ・キーマ流行からもやはり距離があり、当時のギリシャ歌謡界では、やや本道から外れた存在だったかも知れません。が、74年以降、コンスタントにアルバムをリリース、2008年までに18枚のアルバムを残しています。
最大のヒット・アルバムは74年の1作目と、85年の9作目でした。
本作は02年の16作目 “Νύχτα Είναι Θα Περάσει(夜は過ぎて行く)”、この人ならではのPop かつエレクトロな Entekhno 路線とでも言えるでしょうか…、夜の底から聞こえるような一人多重録音ヴォイスのラスト曲”Gramma”はじめ、スペインのルス・カサルの大ヒット曲のボレロ”ピエンサ・エン・ミ”グリーク・カヴァーや、アレカ・カネリドウならではの少しカスレた仄暗い歌い口が、シンセ・サウンドほかPOPな曲も交えて、楽しめるアルバムとなっています。
ま、個人的には、前にも後ろにも車のない深夜の湾岸ハイウェイとかで、ゆったり運転しながら聴いてみたいアルバムでしょうか(って、かれこれ30年ぐらい、運転していませんが…)??

1 Οκτώ Φλεβάρη
2 Μόνο Εσύ
3 Είναι Η Ζωή
4 Δεν Σ’ Αδικώ
5 Μια Βραδιά Στο Σπίτι
6 Άργησες
7 Μια Περιπέτεια (Remix)
8 Αν Θαρθεις (Piensa En Mi)
9 Αιχμάλωτοι (Διασκευή)
10 Άργησες (Remix-Άποψη Του Χάρη)
11 Γράμμα


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