←洗いざらしのジーパンみたいな、イイ感じのCDボックスじゃないですか(意味不明)!?〜“ババ・エト“ことアデオル・アキサニャ(1928-1987)、アギディボ〜ハイライフ〜ジュジュを横断したナイジェリア / ヨルバの重要人物の6枚組 CDR -BOXということで、以前、同じく Evergreen からリリースされていた>6枚シリーズのCDRと同じ選曲でしょうね、たぶん。とはいえ、以前の6枚は既に長らく入手困難となっているので、今となっては、このロングボックス仕様の Evergreen 仕切り直しセットが決定的なコレクションということになります。
で、当然、内容はサイコーです!アギディボ・ミュージックからアーリー・ジュジュ〜ハイライフへの移行が成された50年代後半ぐらい?〜70年代半ばぐらい?までの録音が収録されているかと思われます(音の感じからして、そう推察するだけですが…)。
オグン州の州都、レゴスとイバダンの間に位置するアベオクタからレゴスへやって来て、優秀な成績で学校を卒業し優良企業を遍歴するも、突然、手作りルンバボックス( or マリンブラ)、要するに大型親指ピアノみたいな、アギディボを奏でながら歌い始め、1952年にランチョ・ボーイズ・オーケストラ、53年に改名してリオ・リンド・オーケストラ、その後、ウェスターン・トッパーズといったホーンズやエレキギターを主体とした”アギディボ・ミュージック”系のバンドを率いました(アギディボとは、その大型低音親指ピアノの呼称、もしくはそのアギディボを擁するヨルバ系の音楽スタイルのことであり、そのスタイルは次第にジュジュに吸収さてれ行くことになったとされています)。
このCDRセットの vol.2 〜おそらく50年代の録音が収められているホーンズ&ギターのハイライフ風サウンドの中にもアギディボの音はまるでベース音のように聞こえます。そして、VOL.3 〜60年代になるとその音楽性はジュジュ色を備えた切れ味のいいギター・サウンドを前面にホーンズを従えたアーリー・ジュジュを展開、アギディボに代わってベースとトーキングドラムが使われるようになり、そのリズム・パターンはハイライフ・スタイルを逸脱しつつ、後年のヨルバ色をより濃くして行くジュジュを先取りしているようにも聞こえます。その意味では、このアキサニャの音楽性はジュジュに吸収されたというより、後年のジュジュを導いた一人だったと言えるでしょうか。
70年代以降もクラヴィネットやヴィブラフォン等を導入したジュジュ〜そしてハイライフっぽさもキープしつつ独自路線を貫き活動を続けたアキサニャ、作曲家であり哲学者、と呼ばれることもあったそうですが、そう言われてみれば、何となく、その音楽は常にワイルドなリズム感を備えながらも、どこかクール、奥行きのあるヨルバ音楽ならではの残響みたいなもの感じさせはしないでしょうか? その辺、後年のジュジュの、決してヒートアップせず、クールなグルーヴをポリリズミックに展開することなる、アデやオベイのグルーヴ感につながって行くのかも知れないですね…。
CD 1 1. Rosena 2. Awon Angeli 3. Mo Fara Mi Fun O 4. Opelenge 5. Shampoo 6. Agba Wa Bura 7. Irin Ajo Mi Si London 8. Bolonje Ri Mi 9. Ori Wo Ibi Re Gbemi De 10. Alujoma 11. Ma Gbe Komi Oluwa 12. Kolomasi 13. Yotomi CD 2 1. Won Fi Baje Sayo 2. Awon Aboju Sayo 3. Aso Ebi 4. Omoge To Nrele Oko 5. Ko Gbere Ko Mi 6. I Met A Miranda 7. J.J.C. 8. Agan Ko Wu Mi 9. Ede Loro Aiye 10. Ija Ko Si Ni Church 11. Ojo Igbowo Osu CD 3 1. Acada 2. Oko Won Lode 3. Alapandede 4. Yetunde 5. Omo Pupa (Ma Balo) 6. Soki Lobe Oge 7. Bamidele 8. Iberu Agba Ati Oyaya 9. Tire Ni Ma Se 10. Tontinrin 11. (Bonus Track) CD 4 1. Inawo Eko 2. Environmental Sanitation 3. Ro Ri E 4. Esi Ma Lepo (Lelu) 5. Akeregbe Wara 6. Ba Nba Toro Omo 7. Mo Fe Sori Re 8. Ede Loro Eda 9. Nkan Kabiti Kabiti 10. Kama Se Kun CD 5 1. Se Temoi Ni Re 2. Kankan Alo 3. Ironu Ko Rapo 4. Mo Sope Oluwa 5. Aiye Le 6. Mo Stop Oluwa 7. Onas Hotel 8. Sisi Oni Wayo CD 6 1. Feso Jaiye 2. Mo Nwase Labe Yin 3. Isoro Ni Gbesi 4. Isoro Ni Gbesi 5. No Baga 6. Owo Lo Won, Aya Ko Won 7. Omo Wu Mi 8. My Dear Gbemi Saya Re