出ました!去年、大いに話題を呼んだCD“AFRICAN GEMS” をリリースしてくれたオランダSWPの新譜は、ザンビア現地録音による人気バンドのベスト盤 2004-08 年録音(さすがSWPのリマスターは素晴らしい)〜ザンビア・ロック=ザンロックの残党?にして、ケニアのベンガビートのように独特なベースラインを持つザンビア〜コンゴ国境地帯伝統リズムのPOP化とでも言えそうな “カリンドゥラ” ミュージックのスター、ブライアン・チララです!もちろん、初の欧州盤リリースです!1997年のグループ結成以来、その舌鋒鋭い風刺で群を抜く共感を得る現地スターとのことですが、同じくSWPレーベルの“ZAMBIA ROADSIDE” や、ポスト・ザンロックともされた多くのザンビア系手作り楽器グループの見本になったのがこのブライアン・チララ&ンゴマ・ザスだったということ。なるほど、ザンビア手作り楽器バンド群の持っていた底抜けの開放感の見本がこちらだったわけですね、納得。
残念ながら、近年は欧米ヒップホップやクワイト(南ア)の流行&あまりにもの海賊盤の横行によりレコーディングの機会を失っているそうで(ザンビアCD産業の衰退もあって)、ライヴに専念しているようですが、ま、 “Kalindula is back– in fact it never really went away” と本CD解説にもあります(カリンドゥラは死なず、ってことでしょう)。というわけで、綺羅びやかなギター群、ハチロク系のハジけたビートと、南部アフリカ的なコンゴ音楽解釈、そしてコーラス多用の伸びやかなヴォーカル・スタイル〜そんな音楽性を備えた陽性のレベル・ミュージック、このブライアン・チララ&ンゴマ・ザス。とにかく、VANGAZA!=LET’S DANCE ! ですよ。
この冒頭曲イントロの掛け声、というか雄叫びというか、お猿さんのいななきというか、この第一声でもう気に入ってしまいました。こんな声、聞いたことありませんでしたよ!(ちょっとマグレブの“ザカリート”に似てますが…)▽