南アフリカの黒人都市ポピュラー音楽の豊かな伝統の中で、「ジャズ」の伝統は特別な地位を占めています。 この国で最も優れた創造的エネルギーの宝庫となっている音楽、”ジャズ” の演者は、南アフリカが誇る最も誇る文化的伝統の担い手であると主張してしかるべきでしょう。 本書は、黒人ジャズ ・サブカルチャーの創成期、つまり音楽、演奏、ダンスのスタイルを発明、発展させ、完成させた黎明期に焦点を当てています。 ここでは、ピーター・レザント、ズロボーイ・セレ、ザ・ジャズ・レヴェラーズ、ザ・メリー・ブラックバーズ、そしてピッチ・ブラック・フォリーズが俎上に挙げられていますが、彼らは20世紀初頭の数十年間、この国の都市部の黒人達を虜にした傑出したミュージシャンの中のほんの一部に過ぎないことも言っておくべきでしょう。 本書では、それらの音楽が生まれた社会的背景についても説明されています。 当時の貴重な写真が図解されているこの本には、1930 年から 1945 年の間に録音された 25 曲のカセット・テープ も付されました。ほぼ、今となっては忘れられている音楽の所在についての魅力的な調査を綴る本書は、南アフリカの過去に音楽と文化を探索すること人にとって必需品であり続けるでしょう。
〜版元内容紹介意訳