AZIZA BRAHIM / ABBAR EL HAMADA


71dCprdOG9L._SL1200_サハラ砂漠周辺に散らばる音楽文化を魅力溢れる歌声とアレンジで綴った集大成!

00年代以降ワールド・ミュージックの大きなウネリを作り出したのが、アフリカ・サハラ砂漠周辺のポピュラー・ミュージック。先日も新作ライヴを発表し健在振りをアピールしたティナリウェンを筆頭に、この地域の音楽にはまだまだ未知なる魅力が地中に埋まっています。そんな中、このシーンの新たな牽引役として注目されているのが、このアジザ・ブラヒムです。
1976年に西サハラの難民キャンプで生まれたアジザは、父を戦争で亡くし、自身も様々なキャンプを渡り歩き苦労を重ねました。後に奨学金を得てキューバへと留学した彼女でしたが、音楽家を目指すため学校を辞めて帰国。フェスティヴァルで活躍し98年にはコンピレーション盤に録音を吹き込み、その名が知られるようになりました。その後2000年にスペインへと渡り、現在ではバルセローナを拠点に音楽家として活動しています。
そんな彼女はこれまでに3枚のアルバムをリリース。前作『あなたの声』は彼女の出自であるサハラウィ(西サハラの人々)の伝統音楽をベースに、同時代性を加味したサウンドで、幅広いファン層から支持を受けました。その『あなたの声』の成功を受けて発表したのが、本作『ハマダを越えて』となります。
“ハマダ”とはサハラ砂漠における岩石砂漠地帯のことで、まさに彼女がかつて過ごした難民キャンプの風景を思い起こすような楽曲がここに収録されています。現代的な西アフリカ音楽を意識して作られたという本作では、セネガル〜ガンビア出身の打楽器奏者をメンバーに加え、リズム・トラックを補強。前作で聴けたフォーキーな部分を残しつつ、よりグルーヴィーでダンサブルなアレンジが楽しめる内容へとアップデートされています。
古くから様々な人々が行き交い豊かな文化を育んできたサハラ砂漠。それを2010年代らしいアプローチで表現してくれるのが、才女アジザの歌です。さりげないコブシ回しからはアラブ音楽の香りが、そして乾いたギターの音からはデザート・ブルースのテイスト、そして絡みあうパーカッション・サウンドからはンバラやグリオーの音楽が。まさに広大なサハラ砂漠周辺に息づく素晴らしいカルチャーを総括したような内容です。
これぞ成熟を極めたデザート・フォーキー・ポップ! 是非新鮮な気持ちで聴いてほしい1枚です。(インポーター資料から)

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