BUNSII RATTANANG / PUA PRED MIA YAK

タイ北部(北東部ではなくて、北西部に近い感じでしょうか)、ランナー地方のチェンマイを中心に行われて来た伝統音楽、ソーの第一人者、ブンシー・ラッタナンによるルークトゥン・マナーのPOPアルバム 1986年作です!
〜以下、当方タイ音楽サプライヤー、大畑さんによるコメントを引用させていただきます。

「ソーにも、80年代以降にルークトゥンを取り入れる動きが生まれました。その代表が “ルン・オット・ポー・ボ・ダイ”で、本当はその曲が入ったCDを入手したかったのですが、業者曰く売り切れとのこと。代わりにブンシー86年作のCDを送っときます。曲が3~4分で終わるので、こちらの方が聞きやすいという人もいるかもしれません。但し、こうしたルークトゥンとの融合もせいぜい90年~00年代くらいの話で、最近ではルークトゥン調ソーもほとんど聞かれなくなってしまいました。このあたり、今も主流として人気を博しているモーラムとは違うところですね。大物歌手も軒並み他界してしまい、若い世代のソー歌手というのもほとんど出ていないと思うので、今後はオーソドックスなソーのみが伝統芸能として博物館に保存されていくのみかもしれません。」

ところで、>こちらの同一人物による伝統スタイルのソーと較べて、どう違うのかといえば、ま、端的に、弓奏のサロー、リュート型弦楽器スン、吹奏のピーににおいて、幾何学的とも言えそうな反復を繰り返す、その伝統スタイル伴奏で演奏されていないことが、まずもって大きな差であることは明らかです。で、その歌い口に関して言えば、伝統スイタルの場合、やっぱり語り芸の要素が濃くなっているのは当然として(モーラムPOPに比したラム・クローンしかり)、本盤では、ポップなルークトゥン調伴奏の、そのメロディーやリズムに乗って行こうとする前向きな姿勢はあるものの、既に全国区の人気を得ていたモーラムPOPを意識するあまり?ソーとしてのアイデンティティ(?)が希薄と感じられるのも確かかも知れません。とはいえ、ソーで培われた名代としての歌い口が消え失せるわけもなく、結果、モーラムPOPとは一味違う、得も言われぬC調の酩酊感を生み出しているところ、これはこれで貴重と感じます。
というか、酔っ払って、ワケのわかんない踊りをおどりたくなった時にピッタリという気がします(試してみました)。

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