YANNA MOMINA / AFAR WAYS

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知られざる東アフリカの国ジブチのローカル・シーンで活躍する伝統系女性歌手!
日本ではほとんど知られていない東アフリカの小国ジブチ。イスラエルやベリーズとほぼ同じくらいの国土面積を誇る同国は、1977年までフランスの植民地となっていたため他のアフリカ諸国と比べて独立が遅れてしまった。そんなジブチのローカル・シーンで活躍する伝統系女性歌手ヤンナ・モミナは、全人口の35%を占めるエチオピア系のアファール人の出自。本作ではアクースティック・ギターや手拍子/カラバシュなどのパーカッションといったシンプルな伴奏をバックに、伝統的なテイストを持つ自作曲を、彼女ならではの強烈な唱法で聴かせてくれる。この上なくシンプルかつエモーショナルなジプチの伝統系音楽が堪能できる1枚だ。 ●日本語解説/帯付き (メーカーインフォより)

小国ジブチから齢70歳を越えるアファール人女性歌手、時に独り語るようにも、何か訴えるようにも、ただ喚き散らすようにも聞こえる歌を中心とした現地録音作。枯れ錆びた声音ながら、奔放で飾らない発声がだんだん耳に馴染んでしまった。伴奏には生ギターや瓢箪打楽器、加えて手拍子やダウナーな男声合唱もつく。隣国エチオピアやソマリアの歌とは似ていないし、これまで聴いたことのあるジブチの歌にも似ない。もしかしたら個人芸?(MM誌アルバムレヴュー当方原稿無断転載)

なんとも、人を射抜くようなその眼差しが凄いですね。でも、アルバムの聴きどころを映像で綴ったティーザー・クリップを観てみると、どことなくカワイイところもあるオバアちゃんとも見えます。笑顔を見せてくれたら、またちょっと違う印象なのかも知れません。そして、その歌う姿を見ていると、実に細かく、よく動きながら歌っています。ダンス未満、身振り以上という感じで、歌のリズムや節まわしに沿って上半身、特に首から上がよく動きます。ちょっと顎を引き、たぶん喉を少しつめた状態で、声帯に力を入れながら小刻みに首を振ったり、まわすようにしながら歌っている感じでしょうか…。
で、気がついたんですが、そうか、もしかしたら、この動きが bunboni さん言うところの ヴィブラートではない “声に付いて回る細かな揺れ” を生んでいるのかも知れないなあ??なんて、当て推量しながら改めて本作を聴いてみたわけです。

が、それにしても、“声に付いて回る細かな揺れ” が、その比類ない野趣の出どころと看破するところ、やっぱり並大抵ではありませんね…、現に本CDの録音制作者であるイアン・ブレナンでさえ、その英文解説で、ヤンナ・モミナの歌の魅力に関して、“スリリングなヴィブラート”という言葉を使っています。
ところで、先に挙げた MM誌アルバムレヴューで、自分の本作採点は8点だったんですけど、今だったら9点つけるでしょうね(サンビーニャさん申し訳ない!)。でも、まだまだ10点をつけるところまでは、本作の魅力、わかってはいないと思います(なんて殊勝なこと言ってますが、いつも締め切りギリギリ、ウィスキー生で飲んで目醒ししながら徹夜などして採点原稿仕上げてるんですが、後から思えば、コレは悪くはないけど、どう考えても8点、オマケして9点だろ、という作品にも10点つけてしまったこともありますからね〜後悔先に立たず、って、こんなところで告ってどーする、ということにもなりますが
…)。

1. Every One Knows I Have Taken a Young Lover
2. Afar Ways
3. Honey Bee
4. Ahiyole (“Clapping”)
5. For My Husband
6. Heya (Welcome)
7. The Donkey Doesn’t Listen
8. My Family Won’t Let Me Marry the Man I Love (I Am Forced to Wed My Uncle)


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